犬猫の殺処分について「ゼロ」を目標に掲げる自治体が
やっと増えてきた。
東京都は2020年を目標にゼロにするといっています。
なぜ、今すぐにできないのか?!とも思いますが
ペットショップが存在し、
過酷な労働をさせられる動物がいる現在、
その問題を根絶しない限りは「ゼロ」にはならないのだとおもいます。
動物虐待の話題は、もう人間をやめたくなるほどの残酷さで
日常的に行われていますが
反対に、希望の見える取り組みもあります。
そのひとつが横須賀にある老人ホーム「さくらの里・山科」です。
かんじゅく座公演の脚本を書くために
取材で訪問しましたが、なぜもっと広がってゆかないのかと思うような
素晴らしい取り組みでした。
ここは、ペットの犬・猫をつれて入居できる老人ホーム。
(たぶん、全国で唯一だろうということです。)
犬棟と猫棟にわかれていて、
入居者である飼い主は、自分の連れてきたペットを自室及び
共有スペースで放し飼いにできるのです。
それだけではありません。
保健所や施設でもらい手のない老犬、老猫の
終の住処にもなっています。
わが家の猫も施設から譲り受けた所謂「保護猫」ですが、
赤ちゃん猫は貰い手がみつかっても、
老猫は難しいのが現状です。
しかし、このような老人ホームでは、元気に走りまわってしまう子供の猫より
動作もゆったりとした老猫のほうがいいそうで、
私が見にいった日も、
ちょうど昼ご飯を終えた時間帯に
共有スペースでまったりと過ごす、犬たち、猫たちがいました。
入居しているご老人たちは、そばにきた犬に、そっと手を出したりしていました。
ホームに入っても、周りの人とうまくコミュニケーションをとれなかったり、
心を閉ざしていしまう人がいると思いますが、
動物を介して会話がうまれ、
動物のおかげで表情がゆるむ・・・・
「助け合っている」という表現があっているかわかりませんが
これぞ、理想的な「共存」だとおもいました。
ちなみに、ペットを連れてきた人間のほうが先に亡くなった場合も
最期まで、ペットの面倒をここで見てくれるのだそうです。
ちかごろは、介護ロボットなどというものも開発されているようですが
それに比べてどうでしょう。
動物飼育は、もちろん手間がかかりますが
可能な頭数なら、ロボットよりもプラスの効果が多いように思いました。
そもそも、なぜ、殺処分という選択肢があるのか・・・・
それじたいが不思議です。
殺したり、虐待したり、売買したり、
このような現状を早く終わらせるためにも、
この老人ホームの取り組みを、
早くもっとたくさんの人に知ってほしいです。
Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2017-01-22 22:10
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