ご利用規約プライバシーポリシー運営会社お問い合わせサイトマップRSS

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

「We」連載を終えて・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加

2年間の連載がおわりまして、ほっとしています。
Kさんからのご紹介で、編集のMさんにおめにかかり
シニア演劇について書き始めて2年。
隔月で、たったの2ページなので、かける量は限られていましたが
それでも、言葉をえらんで、丁寧に書いたつもりです。

ちょうど10周年記念公演を終えたところで
満期を迎えられたのは、よい区切りとなりました。
自分の活動について「書く」のは、簡単なようで
客観性を求められるので、
表現をめぐっては編集のかたから指摘を受けたり
またそれに対して物申したりというやり取りがあり
それは面白い過程でした。

2年間の連載の中で、10年間のあいだにおきた事件、問題、難題を
少しずつ取り上げたわけですが
本当に大変だったことは、書けなかった・・・・
やはり、プライバシーの問題、万が一座員が読むかもしれないという可能性
(残念ながら、座員たちはこの雑誌にまったく興味を示しませんでしたけどね。)
も、考えていたので
ドキドキ、ひやひやするようなネタは、書きませんでした。
それらは、さらに10年後に、戯曲のネタとして描くかもしれません。

さて、この連載の収穫のひとつは
同じように連載している方、かかわっている方との出会いです。
練馬区議会議員の加藤木さんとは、
5月にお目にかかることができました。
また、読者の女性から横浜の演劇ワークショップにつながりました。
会ったり話したりしないまでも、連載を読んでいると
その筆者とあっているような気持ちになります。
締め切りがちかずくと、「他の筆者の方も、いま書いているんだろうなあ」なんて、
妙な親近感を勝手に感じたりしていました。
読者の方が、芝居を観に来てくださることもありました。

街で、いつだれに目撃されているかわからないように
書いたものも、いつ、どこで、誰に読まれているかわかりません。
だからこそ、正直に書きたい、きれいごとは書きたくない、と思って続けていました。
そのことは、実践できたかなと思います。
ことば使いについては、編集者の指摘に納得いかず
なんどか異論を唱えました。
いちばん印象的だったのは
元座員のYさんが、自分の夫についてはなすとき「うちの主人が・・・」というので、
それをそのままかいた時のことです。
60代70代は、たいてい自分の伴侶を「主人」といいます。
そこに違和感(男尊女卑という感じ方)を覚える人はほとんどいないどころか、
逆に「主人」と呼ぶのが、しっくりくる、という人が多いのです。
しかし、雑誌的には「主人」はNG。
「夫」にしてください、という指摘が来ました。
私はYさんが、ご主人を慕い、そう呼んでいるのをわかっていたので
鍵カッコつきだし、このままにしてください、といいましたが、ダメでした。
結局、名前の頭文字にして、「夫」「主人」「旦那」どれも使いませんでした。
不本意な言い方は避けることができましたが、
書いて発表することの難しさを感じた1幕でした。
このときに編集者が意識されたのは、この雑誌を好んで読まれる読者の気持ちだったのかなと
今になっては思います。

最終回を終えたことが、また次へのスタートになるといいなあと思います。
限られた時間の中で、できることといえば、たかが知れているかもしれませんが
それでも、2か月に一回、書いていたその時間が、
これから別のことに充てられるわけです。
2年間書く機会をいただけたことに感謝です。
読んでくださったみなさまも、本当にありがとうございました。
image

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2016-06-12 00:12

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

ゆたりブログ



「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)