ご利用規約プライバシーポリシー運営会社お問い合わせサイトマップRSS

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

電車の中で・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加

視覚障碍者用の音声ガイドを、次回はケーブルではなく、
FM送信機で、つまりラジオを使って飛ばしてみようと
某劇場にシュミレーションに行ってみました。
その手のプロ、D氏に同行していただいて
予想以上にクリアに音声を聞き取ることを確認して
ほっと、いたしました。

帰り道、地下鉄に乗ったのですが、
ちょうど、お帰りラッシュの時間なのか、
サラリーマンでゴッタがえしていました。
駅に停まるたびに誰かが席を立ち
その空いた席に、素早く座る人たちがいます。
老若男女問わず、飛びつくように座ります。
座るとすぐに目を閉じて眠ってしまいます。

疲れているのでしょう。

そんな光景を見て、ふと、人間は何のために生きているんだろうと
考えてしまいました。
仕事で心身ともに疲弊すること
家に帰ったら、泥のように眠り、
また明朝は同じように出勤する・・・・
もちろん、好きな仕事に行く人もいれば、
奴隷のように働いている人もいる、
仕事で充実感を感じる人、感じない人、
みあった賃金をもらえる人、もらえない人、
・・・となると、仕事っていったいなんでしょう。

先日、東京都の最低賃金が値上げされました。
1時間907円だそうです。
自分が働く価値が907円ということは、
満足すべきことなのか、まったく見合わないことなのか、
尺度がいろいろすぎて、よくわかりません。

10月1日からあがった最低賃金を考える上では
「上がったからと言って一概に喜べない」部分もあって
それを語り始めると、すごく長くなってしまうので
これ以上は避けます。

単純に、自分の満足度というのは
賃金の額ではなく「充実感」でしょう。
私がやっている「演劇」なんかは、
労働基準法なんて全く無視した世界で
「やりがい」と「夢」を食ってしのいでいるような
そういう特殊な職業です。
・・・が、ふしぎと、ひもじさはありません。
そこには「充実感」だけではなく、
自分の未熟さ、至らなさ、を自覚する気持ちもあるでしょう。
それが次への目標になっています。
私も40代になって、さすがに疲れることがあります。
徹夜が辛くなりました。
しかし、どんなに疲れても「充実感」は明日への活力です。

電車の中で、疲れきって眠る人たちをみるたびに、
そこに、多少でも「充実」とか「やりがい」があることを願ってしまいます。
はたらく現場に求めることは多いけれど
求めるばかりではダメで
そこに、自分なりの価値を見出さないかぎり、
会社の奴隷だけでなく
いつまでも自分の奴隷になってしまうのでしょう。

その点、たまたま「やりたいこと」「すきなこと」が見つかった私は
ラッキーなのかもしれません。
でも、これも、続くかどうかは、常にぎりぎりのところにいて
演劇を続けられるということが、どういうことなのか、
その境遇への覚悟と感謝がなければ
続くことはないだろうと
最近、そんなふうに、よく考えるのです。

な~~んて、わかったようにいっても、
戸惑った時に救われるのはこの一言。
「人生は暇つぶし」

image
(写真は、最近のポラン&春です。
肩くんでいますが、もちろん、やらせではありません。)

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2015-10-27 21:09

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

ゆたりブログ



「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)