この夏、3日間だけ大学に通っています。
一般向けの公開講座ともいうのでしょうか、
公共ホールの運営についての講座があって、かよっています。
たった3日間ですが、
大学というところに足を踏み入れ、教室の椅子に座るというのは新鮮なものです。
集まっているのは、主に、公共ホールを運営する
職員さんや、市町村の方々。
つまり、もともと演劇などには興味がなかったけど、
そこのポジションについてしまった!という方々になるのでしょうか・・・
(雑談の中からそんな印象を受けました)
私のように劇団運営をしている人は少数。
でも、みなさん、真剣に、
街の交流の場として、つながりの場としてのホール運営に
頭を悩ませています。
私が受講しようと思ったきっかけは、
やはり全国大会のことがあってなのですが、
今後も公共ホールにお世話になるであろう立場なので、
私の心の中にある公共ホールのイメージを払しょくし
(残念ながら、わずらわしい、融通が利かないという印象です)
ともに、地域のためのイベントを考えられるようになるために、
その立場や現状、課題を知りたいと思いました。
「指定管理」「ハコモノ」という言葉には、
どこか、投げやりな印象が付きまとっています。
公共ホールを評価するときに「だってあそこは指定管理だから」と言われれば
それは、よくない印象の時です。
でも、なぜ、そういう印象になってしまうのかは
その立場になってみないと、わからないでしょう。
初日は、公共ホールにこれから期待される役割のようなことを
考える時間でした。
指定管理制度や劇場法などができた背景などの講義が
非常に興味深かったです。
小金井の宮地楽器ホールの館長さんの実体験談も、厚みのある内容でした。
私たちは地方に行くと、本当に立派なホールを目にすることが多くなりましたが
劇場として、音楽堂としてだけではない役割を考えてゆかないと
人が集まらない公共ホールになってしまう、
特定の人しか使えないものにしてはいけないという意識で
街つくりの一環としてとらえてゆくのでしょう。
企業が参入してくるようになった歴史も
面白く、おそろしく、興味深いものでした。
懇親会では、講座を受けに来ている人同士の交流がありました。
10年以上間に映画の上映でお世話になった
神戸アートビレッジセンター関係の方がいらっしゃったことは
なつかしく、感動的でした。
そのほかにも、高齢化を危惧する市町村の方々、
私の故郷である湘南地方のホールの方、
全国大会の下見で行ったことのある四国の劇場関係者のかた・・・
などなど、私にはしゃべりたい人がいっぱいいました。
(もちろん、私は、「シニア演劇は4世代が集まれるイベントです!」という
アピールを忘れません)
夜になって外に出ると、もう真っ暗ですが
大学の中には9時近くになっても、まだ活動している生徒たちがたくさんいます。
大学に行かなかった私にとって、大学のイメージは
「余裕のある人たちのモラトリアム期間」といった感じですが
こうしてたくさんの社会人の講座もあり、
過去のことばかりでなく未来について考える時間・場所があるのは、
大学ならではかなと思いました。
(高校までの勉強は、すでにおこったこと、できあがったものを
習うばかりでしたから)
というわけで、本日は早くも3日目。
最終日です。
あいにくの雨ですが、チャリチャリとばして
今日も元気に大学へ行ってまいります!
Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2015-07-23 07:07
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