かんじゅく座公演6回のうち、1回は朗読の発表です。
今回は朗読も、戦後70年を意識した演目を並べてみました。
全部で12作品を読みましたが
そのなかに、月曜社「戦争の教室」にのっている
山崎曜子さんの「結婚と平和について私が考えたこと」を
朗読させてもらうことにしました。
昨日の本番日、著者の山崎さんご本人が観に来てくださって
私も、読み手の愛子さんも、大感激でした。
私がこの作品を取り上げたかったのは、
戦争を知らない私たち世代が、一生懸命に戦争の時代を想像しながら、
現在の当たり前(普通)になってしまった平和を紡いでいこうとする
意思と優しさがあふれていたからです。
「戦争と平和は繰り返す」、「戦争は必然」などといいますが、
私はそんなバカなことは決してないと思っています。
その土台にあるのが、日常生活の普通になってしまった平和への感謝と
謙虚な心ではないかと思うのです。
戦前に向かってひた走る、今の日本に、
怒りをもって「NO」を突き付けたいという気持ちと同時に
愛する人、仲間、風土への感謝と優しさを忘れたくない・・・・という思いがあります。
こういうことをいうと、
「あなたはピュアなんですね。」と、年長者に言われます。
その発言の中には「世の中そんなもんじゃないよ。」という揶揄も含まれているのだと思いますが
それこそ、諦めだと思うのです。
ある記者の方が、現役時代に強く反戦を訴えていましたが
リタイアした今、「日本人はもう一度痛い目にあったほうがいいんだ。」とおっしゃるようになりました。
冗談じゃありません。
諦めない、というのは、エネルギーを費やします。
でも、若者は「知らない」からこそ、頑張れるという部分もあるのではないでしょうか。
年長者の諦めを受け入れず、希望をもって未来にむかっていきたい、
そう強く思いながら、4時間後の千秋楽に挑みたいと思います。
山崎さんに心から感謝します。
また、著作権について、間に入ってくださったKさま、
この本を私にくれた座員のくみさん、
心を込めて呼んでくれている愛子さんに
心から感謝です。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2015-05-10 08:08
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