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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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裁判傍聴

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今日、7月17日は、かんじゅく座が5月公演でモチーフにし
多大なご協力をいただいた東部労組メトロコマース支部が
会社を相手取って行っている裁判2回目でした。

裁判傍聴は久しぶりで、しかも、過去の傍聴体験は
20年近く前にさかのぼりますから、
ほとんど、初めてみたいなもんで
東京地裁にはいって、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロ・・・
そのうち、うちの座員が何人も応援にやってきたので
一緒に傍聴席に紛れ込みました。
(あ、…紛れるといっても、最前列に陣取りました。)

素人の私には、いや、素人でなくても、被告側の発言は
言い訳、ひきのばし、こねくりまわし、のなにものでもなく、
殆ど話が進展しないまま約30分が過ぎて
もう次回の日程調整!!
えぇっ!?もう終わり~~~~??

どうやら、裁判というのはそういうものらしく
私がアテレコでやっている裁判物コメディ「私はラブ・リーガル」にでてくる
アメリカの裁判とはドえらい違いで(まあ、ドラマはドラマだけど)
とにかく、ぜんっぜん進まない・・・・

それでも、直後の報告集会で、執行委員長の後呂女史は
「こんなにたくさん、傍聴に集まってくれてうれしいです!」と、
声を振り絞っていらっしゃいました。
「うれしい」の裏には、悔しさ、怒り、たくさんの複雑な気持ちが渦巻いて
押しつぶされそうになっていることでしょう。

image

それでも、彼女たちの頑張りは
労働者派遣法が施行されて以降の悪しき労働環境に
きっと明るい光を投げかけてくれると信じて
沢山の人が応援に駆け付けています。
後呂さんたちは「みんなに支えてもらって・・・・」と言っていますが、
支えてもらっているのは、同様に職場環境のなかで苦しみながら
何とかしたいと考えている
たくさんの労働者たちもお互い様なのです。
全国で、働きを評価されることなく
やりがいを搾取され、最低賃金で当たり前とされている労働者が、
つぎつぎと後呂さんたちの後に続き、社会現象のようになることを
私は願っています。

なぜなら・・・・

声をあげないことの代償に起きてしまう事故、事件は
もっとひどい結果をもたらすから。
昨日、ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で
犯人とされる男は、30代の派遣社員でした。
外部業者というけれど、社の顧客情報を扱うような立場です。

派遣

またか・・・・いや、本当は私だって、そんな色眼鏡で見たくはないのですが
派遣社員、契約社員、日雇い労働者、そういう働き方の人間による犯罪が
続いているのは、やはりそのような雇用形態が
職場との一体感や、仲間意識、会社に育ててもらっているという感謝の気持ちや
忠誠心を抱きにくい状態にさせているのは明らかでしょう。

人間はお金で動かされるわけではありません。
もちろん、お金は大きな原動力ですが、
最後に問われるのは、働いたことによる充実感と、人間関係です。
とくに「充実感」は、「幸福」の代名詞と言ってもいいものでしょう。
充実感の基盤には、一人の人間として認められているという自覚が
不可欠のように思います。
契約、非正規、派遣、日雇い、といった
その場限りの、いつ消えても不思議ではない存在だと認識されている職場で
どう、充実感を感じろというのでしょう・・・・
今回のベネッセのニュースは、そういうことにも目を向けるべき事件だと
私は思います。

後呂さんたち、メトロコマース支部のいどむ次回の裁判は
9月8日だそうです。
またずいぶん先だな・・・・
でも、みんなでしっかり手を取り合って、進みましょう。
私も、自分たちの作った労働組合で、頑張ろうと
今日、気持ちを一段と引き締めました。
すばらしい人たちが、つぶされてゆくのをこれ以上見たくありません。
しっかり、いきましょう!

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2014-07-17 18:06

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