同じバイト先で働く劇作家の清水弥生さんがかいた
「ブーツ・オン・ジ・アンダー・グラウンド」をみました。
施設に住む障害者のもとに、赤紙ならぬ緑紙が届く・・・というところから
物語が始まります。
この作品はもう、何年も彼女があたためてきた作品だそうですが
昨年はリーディングで、上演され、
そこからまた、進化して、ついに、演劇として
いま、お目見えしているのです!
ほんとうによく練っています。
私のように2~3稿目ですぐに舞台に上げてしまう
気楽すぎる作家と違い、やはり重厚ですね。
最後まで飽きずに拝見しました。
障害者のこと、差別のこと、戦争のこと、
人権のこと、憲法のこと・・・
そういうすべてが小さな劇場のなかで
すっごく大きなスケールで飛び込んできました。
6月1日まで梅ヶ丘でBOXやっています。ぜひ。
練り上げるという作業は大事ですね。
私も過去に4回ほど再演ということをしています。
初演に比べて、やはりじっくり考えられる。
心に余裕が持てる・・・いや、決して余裕はないのですが
でも、「練り上げる作業」ができるという点では、
作家として理想的な状態です。
でも、たとえば、初演から3年たっての再演の場合、
社会も3年たっているわけで、
そこに「いまなぜこれ?」という意味合いを持たせるのが、少し難しかったりします。
でも、作品の中に普遍的なものが流れていれば
それは、また生きてくるのですよね・・・・
今日拝見した芝居は、まさに「いま!」見てほしい作品。
切実だけど、笑ってしまうのは、やはり私たちの今直面している問題は
バカバカしいことにあふれているからではないでしょうか。
バカバカしいけど、なぜか真剣・・・
ひとりの観客になった時に
はじめて、ことの軽率さ、はかなさ、愚かさに気づかされるのですよね。
面白い作品でした。
いま、煮詰まっているシナリオに、もう一度息を吹き込む勇気が湧いてきました。
清水さんありがとう!
Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2014-05-25 00:12
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)