立ち稽古に入っています。
さすがに7年続けている方々は器用というか、呑み込みが早く、
手取り足取りで演出してきた私としては
若干物足りないくらいです。
しかし、それでも、トラブルはあります。
怪我、降板、などは、毎年のことで
今年もすでにハードルに直面しております。
・・・が、私もクソ度胸がついておりますので、
降板くらいで驚かなくなってしまいました。
いいんだか、わるいんだか・・・。
今回のネタは労組なので
私よりも、むしろ座員のほうが詳しいくらい。
しかし、やはり現代の問題となると、
あまり皆さんは実感がないようです。
つまり、非正規労働者の問題というのは、
高齢の方は、けっこう知らない人が多いのです。
かつては、パートという働き方は
自分で選んだもので、生活スタイルに合わせた働き方。
多少見返りが少なくとも、仕事も免除してもらっている部分が多い・・・みたいな
それ相当の待遇でした。
それが、いまは正規労働者と同じ労働を強いられてるのに
ボーナスなし、年金なし、残業代なし、
という、「差別」が平然と行われています。
細々でも、年金をもらって生活ができている方々には
この辺りの逼迫した生活はピンとこないのでしょう。
しかし、私たちは現代を演じます。
「しらない」とか言ってられないので
座員のみんなにも、今更のように現状を知ってもらう努力をしています。
演劇をやっていると、日常生活では直面しないでも済んだ
難しい問題に取り組まざるを得ないことが多々あります。
(っていうか、そういうことがほとんど。)
単純に楽しみたいだけでかんじゅく座の門をたたいた方には
もしかしたら、苦痛な作業かもしれません。
でも、自分ではない人生を生きることが
つまりは、こうやって他人の苦楽を追体験&共感する事なのだとおもいます。
実は少し台本を書きなおそうと思っています。
やはり、非正規労働者の現実はもっと厳しいと思ったからです。
俗にいうハッピーエンドではなくても、
登場人物全員が、自分の意志で自分の道を選ぶ、
そういう結末にしたいと思っています。
余談です。
今日は「女たちのシベリア鉄道」初日でした。
聴覚障害のかたが、
私の作った「観劇オタスケ台本」を体験してくださいました。
今回のバリアフリーサービスで一番苦労したのが、この台本ですが
なんと、「すごくわかりやすかった」との感想をいただき
私は今夜、やっと安心して眠ることができそうです。
足を運んでくださって、ほんとうに、感謝感謝でした。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2014-03-13 01:01
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