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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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1年ぶり炊き出し

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今年も炊き出しに、かんじゅく座メンバーを連れていく。
興味をもってくださった方が多く、5名参加。
若いボランティアに混ざって、盛り付けから
どんぶりを手渡す作業、
そして8時からのパトロールを手伝った。

あたらしいボランティアが増えているらしい。

とくに、大学生が目立つ。
はじめてきたという留学生もいた。
若い人が多いのは、素晴らしいことだと思う。
続ける人は、限られているかもしれないが
この活動の中心になっている方が、
大学で講師をしているそうで
生徒さんたちが、いろいろなことに興味を持つ
きっかけになっていると思う。

メニューは、イノシシの肉が入った炊き合わせを
ご飯に混ぜ込んだもので、
以前、来たときに提供していた、お芋の混ざったご飯より
ずっと美味しく、ボリュームのあるものだった。

パトロールは3班に分かれて、結構な距離を歩く。
私たちが廻ったのは、繁華街。
御苑から2丁目、歌舞伎町を抜けて地下通路もみて、
西口に辿り着く。
22時少し前に終わったが
私たちが帰った後も、まだ、第2次パトロールが続く。

例年、芝居に登場するホームレスという役。
ホームレスの役というと
抵抗のある方が多い。
「今回はホームレスの役はあるんですか?」と
心配そうに聞いてくる人もいれば、
「私、ホームレスなら地でいけますから。」
と、軽くいう人もいる。
しかしそういいながら、実際にその役があたると、
戸惑うらしい。
何も知らないから、当たりまえだ。
でも「やらなきゃ」と思って
自分のコートをビリビリに引き裂いて稽古場にもってきたりする。
しかし、そんなボロコートを着ているホームレスは今どきいない。
意外ときちんとしたダウンジャケットをきてたりする。
それでも、一目瞭然、野宿者とわかる。
それはなぜか・・・・

ひとつの人物を、いろいろな角度から考えないと、
役は作れない。
ホームレス=汚い人、かわいそうな人、
という意識から、早く抜け出して欲しいのだが・・・。
知らないまま演じるということは
とても恐ろしいことなのだ。
とくに、社会的に差別されている人を演じるときには
それを痛感する。

以前、脳性まひの障害者の役を
有名な俳優さんが演じていたとき、
私が介助に携わっている、やはり脳性まひの女性が
「うまいねえ!!」と、笑いながら感心していた。
当事者に、笑をもたらすほどの演技、
それは、相当の時間、当事者と関わって作り上げたものだと思う。

私は、どう演じたらわからないメンバーの人に、
きっかけ作りにして欲しいと思って、
炊き出しに参加してもらっているのだが
この1回にとどまらず、
毎週、炊き出しに行って、新宿のビル街の下に流れる声を
汲み取って欲しいと思う。
その結果は、5月の本番で出るのだから。

~本日のありがとう~
助成金の申請書、やっと投函。
足しげく、役所にかよいながら、
協力してくださったHさま
ありがとうございました。

Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2011-03-07 11:11

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