井上ひさしさんのお書きになった「太鼓たたいて笛ふいて」を
かんじゅく座、火曜クラスの稽古で
抜粋で練習してみようということになった。
昭和初期の女流作家、林芙美子さんの
半生を描いた物語だ。
場面のイメージを膨らませるために、
新宿は落合にある、林芙美子記念館へ
皆で足を運ぶことにしたのだ。
芝居を創るときに
稽古場に固執したくない、
どんどん外へ出て、何かをさがし、
最終的には、稽古場の中に(舞台の上に)
あるひとつの世界を作りたい、というのが
毎度毎度の狙いなのだが
ぜひ、座員の皆さんに、それを体感して欲しかった。
あらかじめ、予約を入れておいたので
新宿区のボランティアの方が
細かく解説をしてくださった。
林芙美子さんが、こだわり続けて建てた家には
そこ、かしこに工夫と趣向がみられ、
たとえ、文学に興味のない人でも、
この家には興味を持つのではないだろうか。
写真をとってもいいということだったので
庭から茶の間を撮影。
ここで、実際に、あの林芙美子女史が生活し、
なんと平成2年までご主人が暮らしていらっしゃったというのだ。
家族は、その人数、家族構成が変化すると、
それにともなって、家の内外の形も変わってゆくものだが、
ご主人は、ここを記念館になさる際、
芙美子さんが暮らしていたときの状態に、復元させた部分があるという。
屋根のデザイン、庭の竹、タンスの装飾、
さまざまなところに、工夫とこだわりが満載の家。
見学しながら、私が
「やっぱり畳がいいなあ。」
というと、
すかさず、「あら、手入れが大変なんですよ。」と、女性陣。
そこから、虫干の話、着物の洗い方、
などなど、昔の家事がいかに大変だったかという話に花が咲き
「エマさん、手水鉢(ちょうずばち)なんて知らないでしょう!」と、
楽しそうに説明してくださった。
日ごろ、「そんなこともしらないの?」と、
若手に言われていらっしゃるかもしれないが、
こういうところでは、彼らの出番だ。
日本がどん底から、はいあがるのを
すべてみて、ともに歩いてきた世代の方たちだ。
だれにきいても、古きよき時代の日本は、
うらやましく感じる。
便利さを追い求めた結果が、現在の状態だ。
後戻りは出来なくても、価値観だけは大切にしたい。
せっかくだから、集合写真。
2名お休み。
こうしてみると、男性が増えたなあ。
男性が増えると、男性だけでなく、
女性も喜ぶので、よかったよかった。
じゃあ、みなさん、稽古場で
林芙美子の茶の間を作りましょう!
~本日のありがとう~
サッカーW杯日本代表のみなさん、
今日は負けちゃったけど
勇気ある姿を魅せてくださってありがとう。
次もがんばってくださ~~い!
Trackback(0) Comments(4) by 鯨エマ|2010-06-19 22:10
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