25日の朝のこと。
前の日に、いくつかのタクシーに、
国境までの値段を聞くと、
なんと、20ドルから100ドルという幅が。
相場というものはないらしい。
で、もちろん20ドルの所へ。
約束した運ちゃんではない、もっと若い
ポチャポチャ兄ちゃん(メキシコはほとんどの人がポチャポチャ体型)が
連れて行ってくれるという。
今一度値段を確認してから乗車した。
しきりに喋る言葉は、オールスペイン語なので
わからないはずなのだが、不思議になんとなく、わかることもある。
それが
「キミはスペシャル」だった。
タクシーは乗り合いタクシーの大きさなので
あと6人くらいは乗せられるのに、
「さあ、ここが特等席だよ!」といわんばかりの笑顔で
助手席に招かれ、言われるままにすわった。
道端で、乗りたくて手を上げている人がいるのに、
運ちゃんは無視して走る。
私が
「乗せてあげてよ」というと、
「今日はキミだけのスペシャルカーだから、誰ものせないよ。」
「いいっていいって、乗せてあげて。炎天下の中、立っててかわいそうじゃない。」
「大丈夫、気にしないで。」
「きになるよ。後ろ空いてるじゃん、乗せてあげようよ!!」
「今日はキミのスペシャルカ~~~~。ほら、音楽かけよう。どんな曲がすきなの?」
もちろん、この会話はスペイン語と日本語で交わされている。
そして、運ちゃんは、右手で私の手を取って
「こういう手のつなぎ方がいいんだよ」と
指を絡ませる。
左手はかろうじて、ハンドルに。
ああ、死んでしまうかもしれない!!
あげくのはてに、私の手にキスをするのだ。
しかも、私の顔を見つめたまま・・・・!!
「前見て、前!!」
昔から外国人にはもてるのだが、
こうなると全然ありがたくない。
悪いことに渋滞にはまる。
はやく降りたい。
しかし、ここで降りるわけには行かない。
運ちゃんは、歩き売りの青年からミネラルウォーターを買ってくれた。
その瞬間、やっと手が離れた。
あ~~~ベタベタ。
なんとかティファナの国境付近にたどりついた。
こういうときはチップを渡すか否か迷うよね。
一応、水代と思って渡したけど。
タクシーを降りたとたんに、
こっちのれ!といわんばかりの勢いで
国境を越えるためのタクシーに誘導される。
客引きの強引さはハンパない。
「歩きます!お願い、歩かせて!」
荷物をぶんどって、国境超えの行列に並ぶ。
ああ、徒歩が一番だよ。
明日はサンディエゴの水族館のお話をします。
~本日のありがとう~
前に劇団員だった方から、中国のお土産を頂きました。
心のこもったお手紙も、ありがとうございました。
写真は、ビーチでどうしても買いたくなる椰子のみジュース。
そして、飲んで後悔するのだ。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2010-05-31 13:01
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