あまりの美しさにびっくりした。
いままで、病院の建物を見たときに、
「どんな人が設計したのだろう」と、
考えることはなかったが
今日見舞いに行ったF病院の外観、そして内装、
あらゆる設備の気配りには
ちょっとびっくりした。
入口からして、まるでホテルだ。
エレベーターの中には、もたれかかれるようなクッションのベンチがあり
廊下は絨毯、部屋に入っても、
あの、病院独特の匂いがない、
ベッドのしきりになっているカーテンは
木の絵が描かれており、
液晶のテレビが、一人一人についている。
そんなの、今どき当たり前って?
しらなかったよ。
それに、私がここ数年訪ねている病院はどこも、
昔ながらの病院臭い、
「ここにいたら、気がめいるよね。」ってかんじの所ばかりだった。
しかし、このF病院は、
「わたしも、ここでしばし休養したい」と思ってしまうような・・・
いかんいかん、
誰もが1日も早い退院を目指しているというのに。
病院もどんどん変わっているのだな・・・
きちんと選ばないとねえ・・・・
目的の部屋までに、いくつもの病室を通り過ぎた。
沢山の管でつながれた人が、静かに目を閉じている。
今日の東京新聞に、すぐに胃ろうの手術をする
医療付き介護施設のことが書かれていた。
1日に3回、胃に直接栄養を流し込む
胃ろう生活が、果たして人間にとって幸せなのか。
医療の力に、本当に人間が生きる意味を考えさせられる。
そんななか、我が父親は少しく動く口で、
看護婦の悪口をいい、病院の食事が不味いといい
どこそこのイタリアンを食べたいなどと、
超肥満の体を恥じるでもなく、もう、欲の塊であった。
欲こそ、生きるエネルギーなのだろうか。
こういうところは、私と一緒に暮らしていた25年前と
なんら変わっていない。
長生きしそうである。
このエネルギーを、となりで静かに眠っている
あの、お年寄りに分けてあげたいよ、まったく・・・。
こうして、私はこのオッサンから
これからも、人間のいろいろな局面を
学び続けるのだろう。
「人間なんて~らら~ら~らららら~ら~♪」
~本日のありがとう~
公演中のご本の売り上げを届けにI書店へ。
担当の方の優しい対応に、心が温まりました。
ありがとうございました。
Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2010-05-12 01:01
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