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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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5ヶ月

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5ヶ月間の稽古を経て、「さくら2010」が幕を開けた。
19人の我が子を、舞台に送り出し、
客席の一番後ろで、手に汗握るような気分だった。

この5ヶ月の間にはほんとうにいろいろなことがあった。
再演というのは、ある意味、新作よりも難しいかもしれない。
出演者の人数を調整しながら書き直したことで
ふくらんだもの、失われたもの、
初演にこだわらずに、あたらしいメンバーで取り組むのは
新鮮だけど、恐ろしいこともあった。

かんじゅく座を旗揚げして4年がたって
ほんとうにいろいろなことがあったが
中でもこの水曜クラスのみんなは、元気で積極的で
しかし、私の想定外の方向へ、
鉄砲玉のように飛んでいってしまうことがあった。

「熟年」というくくり方をせずに、
ひとりひとりと付き合うつもりでいたが、
やはり「世代」の違いを考えざるを得ないこともあった。
でも、私が親子ほども年下というのは、
実は非常にやりやすかった。
言われることには、もうその年の功からに、
素直に耳を傾けることも出来たし
(座員はそう思ってないかもしれないけど)
芝居の話をするときには
素人なのに、とても奥の深い話が出来たと思う。

芝居は、幕が開いて、初めて分かることが多い。
今回初舞台の方たちにとっては、
劇場に入ってからのあわただしい時間の中
余裕を持ってお客さんの反応を感じることが出来ないかもしれないが
それでも、なにかかならず、稽古場とは違うこと、
それは高揚感だったり
照明のライトの暑さに汗をかくことだったり、
幕が開く直前の緊張感だったり
カーテンコールの開放感だったり
なにか、稽古場とは違うことを体で感じるのではないかと思う。

舞台に立つってどんなことなんだろう・・・から始まって1年、
頭で考えていた演劇から
体で感じる所にくるのは、
やはり、実際に舞台を踏んでみてからだと思う。
途中、いやになったこと、やめたくなったこと、
何を信じればいいのか分からなかったことがあるかもしれないが、
頭でわからなくても、とりあえず、やってみたことで、
今はじめて、心と体がつながってゆく実感がわけば・・・・

なんてね、そう簡単にはいかないかな?

明日の二日目が、「さくら」の千秋楽。
1年の努力が、2日間で花散る。
ああ、なんと、なんと、はかなく、切なく、貴重な時間。

~本日のありがとう~
劇中で、部長のまり役がいう先生の悪口
「漢文のデブチン」のモデルになっている
高校時代の漢文の先生が、
今日劇場にやってきました。
あんなに嫌いだった先生が、
こうして足を運んでくださることに感謝感激。
ありがとうございました。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2010-05-05 04:04

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