「ゆたり」ゆとりと情緒に満ちた暮らしのエスプリ

待っていた椅子

今日から新しい稽古場。
西巣鴨なので、さすがに自転車は断念。
息は搬入の関係でトラック移動。
男らしい女性舞台監督の運転が、
早朝、わが倉庫の前に到着した。
ベンチ、椅子４つ、布、ブルーシート・・・
強風に煽られながら、荷台にしっかりと結わいつける。

１０時過ぎ、稽古場につく。
スタッフの方からいろいろと細かく説明を受け
いよいよ搬入。

実はこのときも、私はまったく気がつかなかったのだ・・・！
事態に気がついたのは、稽古もある程度進んだときのこと。

椅子、足りないじゃん・・・・。

たしかに私は倉庫から４つ、出したのだ。
４つ、高く積んであったのをおろして、
久々に床面を見た記憶がある。
しかし、・・・

「車から降ろしたとき、３つでしたよ。」
と、かんじゅくざ座員のオバサマ。
まさか・・・

嫌な予感がして、急いで舞台監督に電話をかける。
「もしかしたら、パチンコ屋の前においてきたかも。」

そう、わが倉庫はビルの２階にあって、
１階はパチンコ屋なのだ。
開店前の、その店の前で、鎮座まします椅子を想像する。
「みてきます！」
と、舞台監督。

私は不安一杯だ。
あの椅子は、優れものなのだ。
１ついないだけで、今回の芝居も停滞する。
う～～～ん、どうしよう。
いやいやいや、気持ちを切り替えて、稽古を続ける。

しばらくして、そろそろと、稽古場のドアが開いた。
そこにいたのは、椅子を持った舞台監督。
「どこにあった？」
「パチンコ屋の前に。」

椅子なんか、誰もとっていかねえよ、
と、思っているみなさん。
最近は、「役にたちそうにない」ものが
意外と盗まれるのです。
たとえば、私の家のポスト。
鍵をかけているけれど、
ときどき、なくなります。
それが、私の芝居のＤＶＤとか、
稽古場情報のＤＭなのだから、笑ってしまうよ。

話がそれました。

きっと、パチンコに並んでいる人が、重宝がってくれたことだろう。
ああ、黒椅子ちゃん、おかえり。
今日からまた、一緒に芝居をしようねえ。

～本日のありがとう～
わざわざ中野新橋まで足を運んでくれた舞台監督さん、
ありがとう！！
よかったよぉ～～～！！

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ｜2010-04-02 20:08