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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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ダメだしの思い出

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「つぶより花舞台」のなかで
どのシーンも私にとっては印象に残るが、
観客のみなさんにとっては、どのシーンが印象的なのだろう。

40年前の恋人との再会を表した
あのシーンに、苦労したくだり、
奮闘したのは山田氏とゆみ子さんだが、
今日見に来てくれた大阪の映像作家K氏は

「かわるんだなあ、
あの、帰国子女のひとなんて、すごい変わったもの!」

と、役者の変化に驚いていらっしゃった。
そして、突っ込みも忘れない。

「稽古場で、あの女性(ゆみ子さん)ばかりが
観ている仲間たちにダメだしされていたけど、
あの男の人の方だって、充分突っ込みどころがあったよね。」

それをきいて、私は笑ってしまった。
はいはい、たしかに。

いまも、稽古場では、役者の演技に対してダメだしを繰り返している。
ダメだしされる役者が不味いわけではけっしてなく、
ダメだしされる役者のほうが結局は
上達への手がかりを見つけやすいということになるのだろうが、
なぜか、どうしても、その割合は傾く。
理由はわからないが、
私も平等にみなさんへ、サゼスチョンしようと心がけながら、
どうしても偏る。
もう、無駄な努力はやめようと思っているけれど
これはしかたないのだ。

2年前の今頃、ダメだしを大量に受けたゆみ子さんは、
現在も、果敢に新たな役に立ち向かい
努力をおしまない不屈の精神の持ち主である。
一方の山田さんは、
私に何も言わせないマイペースを保持され、
ご自身の世界観を出したり引っ込めたりしながら、
かんじゅく座の中で大いなる存在感を発揮していらっしゃる。

この日は舞台挨拶が終わったあと
外で写真を撮る時間があったので
ポスターを背景にパチリ。
いつも、自分でカメラを持って歩いているので
こういう自分のためのシャッターチャンスを
ついつい見逃してしまう。
最後の上映が終わるまでに、
私もこのポスターの前で写真を撮らなければ!

~本日のありがとう~
先日、映画を観に来てくれたバイト先のT君が、社会人になるべく、同職場を巣立っていらっしゃいました。2年間、日曜日はいつも同じ釜の飯を喰らい、ミーティングという名の夜更かしをしました。若いメンツの多い職場で、彼も今どきの風をなびかせる、1青年でした。2年間ありがとう。次の職場でも頑張ってね。


ドキュメンタリー映画「つぶより花舞台」予告編

by 鯨エマ|2009-02-16 15:03

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