うちのアパートの前に、一戸建てが新築されており
この大雨にもかかわらず
工事は続いていた。
あっという間に2階部分まで出来上がって、やねを付け始めている。
1ヶ月前に前のオンボロ家屋が取り壊され、
薄い壁をあらわにしたのだが
こうやって、新築作業が進むと、
また土地が息吹を吹き返すようだ。
一人暮らしの私には
一戸建てのよさはよくわからない。
このご時世、こんな狭いところに家を立てる人って、
どんな人なんだろう。
そういえば、学生時代に
日本はいずれ、少産少死の方向へむかってゆくと聞いた。
人口はドンドン減って、家あまり現象がおきると・・・・。
私は想像していた。
たくさんの立派な空き家があふれかえり、
抽選で好きな家に住んでいいと言うことになる、日本の図を。
あまっている家をもらえるのだ。
ローン返済で苦心している両親を横目に、
生まれたのが遅くてよかったとおもっていた。
大人になったころ、日本がどうなっているか・・・
そんな話を学校でよく聞かされていた。
さあ、少産少死まではあといっぽと言うところだが
そのほかの先生の未来予想図は
あたっているかな。
石油は200年ごろには底をつくっていっていた。
とっくになくなっていてもよいはずだ。
東海大地震がおきているだろう・・・というのもはずれ。
温暖化は先生の予想通り
着々とすすんでいる。
当時は「温暖化」という言葉はきかなかったような気がする。
ただ、南極の氷が解けているという話だった。
あまりにも私の生活とはかけ離れていた。
宇宙旅行の話も聞いた。
それほど一般化してはいないけど
まあ、あたっているか・・・?
当時の先生たち、今の私とそう変わらない年齢の先生たちは
日本の未来をどう考えていたんだろう。
子供の私には全ては漠然としていたが
ある程度の視野を持った先生たちは
どんな希望と危惧を抱いていたのだろう。
今の私について言えば
坂道を転がり落ちるような昨今の教育現場を、
南極の氷を、
地球の裏側の飢餓を、
限りある資源を、懸念すると同時に
もう自分の生活と精神を保つのに日々、必死で、地球規模まで
行動が伴わない。
抜け出せない消費生活のなかで
エコだのなんだの、言いたくても言っていられない日常生活。
新築作業をするニッカポッカの兄ちゃんたちは
休憩時間にペットボトルの飲料を飲み
タバコの吸殻をそこら辺にすて、
コンビニ弁当のプラスチックケースを
燃えるゴミに捨てる。
ったくもう・・・・とおもっても、そのまま。
この家も、将来は
「住宅大抽選会」にでるかな。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-09-01 10:10
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