稽古も大詰め。
この時期にかならず自信がなくなる瞬間がある。
どうしても、テンポが上がらないとき、
スタッフの表情がまったりしてしまった瞬間、
昨日できていたことができなくなっているとき、
これで、幕が開くのだろうかと
本気で心配になる・・・・
しかし、そうもいっていられない。
今日は舞台監督さん登場!
小劇場の舞台監督さんは、忙しい人ばかりで、
いつもかけ持ちしてる人が多いのに、
今回のS氏はもう、この時期から稽古場に来てくださる。
ありがたや。
私の目分量バミリも、治してくださった。
そうか、この安心感が必要なんだ。
お金には返られない安堵感を得る。
しかし、同時に、いままで役者しかいなかった稽古場に、
客観的な視点を持った方が現れるというのは
なんとも、気恥ずかしいもの。
ああ、もうちょっと芝居ができてから来ていただきたかった・・・
と、複雑な思いもある。
今日から全日稽古。
1時から9時まで毎日だ。
気がつくと、携帯の留守電がいっぱいになっている。
休憩時間に1件ずつかけなおす。
そのうちの1件、
私が以前在籍していた劇団からだ。
同期のスタッフがなくなって、そのお別れ会をするという連絡だった。
友人が亡くなるというのは、
もっと歳をとってからだと思っていたが、
すでに、何人か他界している。
彼女のことを考えながらじっと、しばらくの間、目を閉じていたいのだが、
なぜか、そういうことに時間を割くことができない。
おもわず、自分の時間の使い方に疑問を感じる。
それでも、稽古はすすめなければならず、
私はただ、舞台の上の表現に彼女の想いも乗せようと考えるだけなのだ。
こうやって、好きな芝居をできていることが奇跡のような気がする。
気弱になっている場合ではない、
やらねば・・・
また、あの世から勇気を頂く。
生きているときだけが人間ではないのだ。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-07-12 23:11
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