製作中のドキュメンタリーのタイトルをつけあぐね、
いまだ、その部分には「メインタイトル」という、
編集マンが作ってくれたロゴがはいっている有様だ。
1作目、「マンゴと黒砂糖」のときも二転三転したものの、
いきなり閃いて、「これだ!」という爽快感があった。
今回は、他のスタッフがいるという製作環境もあってか
思い切って「これ!」と提示できない。
いままで、舞台の作品でも20本近く、タイトルをつけてきたわけだけど、
我ながら気に入っているのは「いい血、炊き出し・・・」
これは、献血ルームの看護婦さんと、その周りにたむろする
ホームレスの交流のお話だった。
それから選挙のウグイス嬢の話のときは、男版ウグイスにかけて
「カラスの声もしわがれる・・・」だった。
葬式の話は「マイラストセレモニー」
まあ、そのまんまだけど、読んだ感触がすきだった。
「つきぬける青空」・・・これは気に入っていたんだけど
稽古がすすみ、台本が改稿されるうちに
タイトルと内容がかみ合わなくなってしまい、悔しい思いをした。
さあ、何かヒントにならないかと、
不思議なタイトルのドキュメンタリーを観に、映画館へ。
「東京ソーダ水」
都内に住む8人の女性の生活を追いかけたドキュメンタリーだ。
何かをつかもうと思っても、はかなくて実態がつかめない
自分に、何かを問いかけている。
観終わって、まさに、「東京ソーダ水」というタイトルがぴたっとはまった。
こういう、鑑賞後にタイトルを思い起こしてかみ締めざるを得なくなる・・・、
そんなタイトルがいいんだよなあ!
映画館から出て、喫茶店に入り、また考える。
こうやって無理やり出そうと思っても、わいてこないんだよ!
・・・と、わかってはいても、時間に限りもあり、
ああ、どうするの!あたし~~~!
あ!
ちょっといま、頭に浮かんだ。
by 鯨エマ|2008-03-18 07:07
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