夕方、買い物客でにぎわうスーパーの前。
子ども、お年よりもたくさんいるので、
自転車から降りて押して歩いた。
こういう人出をねらって、広告用紙やティッシュを配る人たちがいる。
まあ、気持ちはわからんでもないけど、
そういう営業活動に夢中になっている人はたいてい
周りが見えていらっしゃらないので、
こちら、自転車人はぶつからないように注意しなければならない。
さて、私の前にいた、やはり自転車を押して歩いていたおば様が、
ティッシュ配りの人につかまって、急に立ち止まった。
むりやりティッシュを受け取らされている。
なんて強引なんだ!!(プンプン!)
次は私の番だろう。
よし、絶対に受け取らないんだから!
第一、こういう無駄に配るティッシュがどれほど環境に悪いか、
わかっていないんだ。
しかし、よく見ると、いや、よく見なくても、
配っているのはかなりの高齢者たち。
そう、小さなおじいちゃん、おばあちゃんたちが、
元気いっぱいに「どうぞ!」
「もってってね!」といいながら、2つずつ配っているじゃあないの!
なんか、いっぱいいるぞ?
10人くらいの群れを成して配ってる!
断りずらいなあ・・・・と、思ったその瞬間!
爺さんが、私の自転車の籠に入っていたカバンの中に
ティッシュをねじ込んだんだ!
「あ!」
顔を見ると、満足そうにニコニコしている。
「勝手に入れないで下さい!」
私はカバンの中を勝手に見られたり、
借りるつもりで中から物を取り出されたりするのが
大、大、大、大キライなのだ。
そんなことする人がいるの?と思うかもしれないが
これが以外に多い。
自転車に乗っていて、知り合いにあったときなど、
「オッス!」といいながら籠のなかの買い物袋をのぞかれたりすると
思わずひっぱたきたくなる。
20代のころは完全にひっぱたいていた。
さすがにこの歳になると、怒りが腹の足しにならないことがわかってくるので
無駄に腹を立てないことにしている・・・。
で、話を元に戻して、
このニコニコがおの爺さんが「いいからいいから」
何ていうものだから
「いいからじゃなくて、いらないんです!
あたしは、こういうのは無駄になるから、もらわないんです!」
と、久しぶりに道のど真ん中で怒ってしまった。
そして、その爺さんの反応も確かめずに
急いで自転車を押して早足に歩いた。
そしたら、私の歩くその先に、爺さん集団の数人が、
看板を持って立っていた。
「憲法9条を守る会」
ああ、無情・・・・!
後悔先に立たず。
転んだあとの杖(ちょっと違うか?)
この看板を先に見ていれば
ティッシュくらいもらったわよ。
署名だってやったわよ。
頑張ってくださいの一言ぐらい言ったわよ!!!!
あまりの恥ずかしさにもう後は振り向けなかった。
あの爺さんが勝手にカバンにねじ込みさえしなければ、
いや、看板を持っているほうの爺さんが、もっと前に立っていてくれたら、
いや、自転車でいつものように車道を走っていれば、
こんなことにはならなかったのに。
そこから走って1キロくらいの地点までは
戻ってティッシュをもらったほうがいいんじゃないかと
本気で迷っていた。
そして、その迷いは、
八百屋の前の焼き芋屋の看板を見たとたん、消えた。
Trackback(1) Comments(0) by 鯨エマ|2008-02-19 23:11
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