チケット発売日に向けて

鯨エマの海千山千　演劇・映画創作生活

BLOG by 鯨エマ

[鯨エマの海千山千] 記事数：1742

明日は、かんじゅく座公演のチケット発売日だ。
先日、自分で作ったチケットの束、
今回も、たくさんの方が見に来てくださることを祈りつつ、ナンバリングした。

昔はチケット販売委託業者に作ってもらっていたが、
今は手作り・・・・・といっても、
昨年のように、コピーしたものをカッターで切ってゆくのではなく
お店で買ってきたチケット用の紙に印刷し、
それを手で切り離し、ナンバーを打ってゆくだけ。
わが家のモノクロコピー機でも映えるように
ピンクの台紙にした。
この用紙に即したソフトが無料でダウンロードできるので
それに沿って進めてゆき、文字に間違いがないかどうか、
何度も何度も確かめて
はい、コピー、エンター！

私もこういうことができるようになったなんて
我ながらすごい！
ここまでパソコンに頼りながら「手作り」というのは気が引けるけど、
一応、これで手作りチケットが、完成。

さてさて、写真のチケットの下にあるのは
本日の東京新聞。
朝から、いたたまれない気持ちにさせられる記事が今日も満載だ。
シリーズ「貧困の構造」③には、もやい事務局長のインタビュ－記事。
貧困者の支援に立ち上がるボランティア団体やＮＰＯ、また個人は
意外と多く、しかも、きちんと持続して活動しているところも多々ある。
そのひとつ、新宿連絡会の存在を知ったのは、もう７年以上前になるが
当時、戯曲を書くに当たって、ホームレスの取材をしたいと思って
日曜日のボランティアに通っていた。
目標にしていた芝居を書き、上演し終わると、もう足が遠のいてしまった。
でも、みんなの活動はもちろん続いている。
でも、また「さくら」の公演でホームレスの役があり
その役つくりもあって、再び新宿中央公園に行こうと思っている。

中央公園の一角で１８時ころから炊き出しの準備が始まり
数百人の行列がどんぶりの御飯を待つ。
１９時にいっせいに配る。
その場で食べる人、持ち帰る人、袋に入れてとっておく人、
そのあとでボランティアたちは、パトロールをする。
新宿内をいくつかに分担して、ホームレスに声をかけて回るのである。
「どこか、具合の悪いところはありませんか。」
「最近どうですか？」
なんか、はじめたばかりのときは、
これが本当にホームレス支援なのか、疑問だった。
でも、今思うと、人と触れ合うことが一番の目的だったんじゃないかと思う。
天涯孤独の生活の中で、たとえ知らない人でも声を掛けられることが
明日を生きる活力になったのではないだろうか。

本当に人同士のふれあいがない。
かなり意識して表に出て、言葉を使ってゆかないと、
気がついたら今日１日誰とも話していません、なんてことはよくある。
新聞の２８面には「満員電車をなくす方法」というおきな記事。
将来に向けて「車両も駅も２階建て、３秒間隔で無人運転」という
大胆なアイディアが。
みんな、座って、他人とぶつかることなくスムースに通勤できるそうだ。
毎日ラッシュにもまれる方々には、朗報かもしれないが
一抹の不安がよぎるのは私だけだろうか。

明日の日本はどこへ行く。
明日は、
明日は、
明日は・・・・・うちのチケットの発売日。
（やはり私はエゴイスト。）

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