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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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キャスティングあれこれ

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稽古場用語「テキレジ」
  テキストレジ**の略。
  正式名称はわからないけど、意味は、台本の手直し。

最後まで書ききったものの、
今回の芝居は時代がぽんぽん飛ぶし
人物もクルクル入れ替わるので、
時系列をあわせるのが難しい。
それで、帳尻を合わせるために、
稽古中にもチョコチョコとテキレジをしている。
観ているお客さんが何処まで気がつくかはわからないが、
役者が納得してやるためには、
避けられない作業。
覚えなければならない役者は大変かもしれないが、
ここはひとつ、作品をよりよくするためと思って
チャレンジしていただいている。

さてさて、
台本の中身はほとんど事実ばかりだ。
体験の切り張り、といっても、私だけの体験ではないけれど、
それでも、私には台本のバックグラウンドが
しっかり見えてしまっている。
それを、役者がどう捕らえて演じるかは、
観ていて面白くもあり、恐くもあり。

同じ事務所の坂田久美子さん、
(稽古場ではクミちゃんと呼んでいる)
彼女は今回、ヘルパーさんの役。
ヘルパーというと、なんとなくドン臭いイメージが
世間一般の見解らしく
私もたまにオーディションで、ヘルパー役のことがあるが
集まっているのはたいてい和風顔の、
垢抜けない、草食動物系の顔つきをした中世的な人ばかり。
まあ、私が呼ばれるのはわかりますってかんじでしょうか。
しかし、実際はそうでもなく、
20代のギャルが多かったりする。
今回、久美ちゃんが演じるヘルパーさんも、
かなり、世間一般のヘルパーイメージを
壊してくれるんじゃないかしら。

そうそう、出演者の三輪君が別の仕事で
労働者を演じるらしい。
私が見るに、彼はぜんぜん労働者という柄ではないもんだから
笑ってしまったけれど、そうかそうか、
こういう労働者がいても面白いかも・・・。
キャスティングって、無難に収めてはいけないんだな、
常に、冒険心をもっていないと、
つまらなくなる・・・というのが自論。

とかいいながら、ですよ。
私の役はミスキャストじゃあないかと、いまだに悩んでいる。
今日は演出助手の詩織に演じてもらったが、
彼女のほうがずっと合っている。
私が演じたら、ただただ気色悪いんじゃないかしら。
おもわず、「この役、詩織がやってよ。」といいそうになる。
いかん!無難に収めてはいかん!
この、ミスキャストのような状況を、真反対に覆すのが、
演劇の面白さなんじゃないか!!
・・・・なんて、必死に言い聞かせている。
しかし、客観的にどうなのか?!

常に自分のことはみえないものだ。
あな、恐ろしや。

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» Tags:演劇,

by 鯨エマ|2007-11-14 12:12

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