「ゆたり」ゆとりと情緒に満ちた暮らしのエスプリ

不動滝・雷滝

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茨城を出て、矢祭町の「吉野平の不動滝」を見、山本不動尊の奥「ひびくらの滝」をＵターンのピークにし、今度は湯岐温泉までぐるっと回っていく。この日はあとふたつの滝を見た。

山に挟まれた細い県道を南下していくと、突然左手に不動滝があらわれる。

↑小さくてわかりにくいんだけど、お不動様が立ってらっしゃいます。どこだかわかるかな？
　　
近くには湯岐温泉があり、この滝も「湯岐不動滝」と呼ばれている。水量があって道路ぎわまで迫っていて、迫力がある。水は道路下の水路を通って湯川に流れ出していた。
しかし滝前の道は狭いわりに交通量が多く、ちょっと車を置いてはおけないので、少し離れたところの広場に車を停めて歩き出す。道路の右手には湯川の渓流、山本不動尊の水を目の当たりにした今では、多少水の汚れが気になってしまう。しかしその造形は見るべきものが散見された。

　
滝は山から岩盤を伝って一気に流れ落ちていて、木々が鬱蒼と茂っていて薄暗い。ちょっと茨城の「鳴滝」に雰囲気が似ているな、と思いつつしばし観賞。目と鼻の先まで勢いのある滝に近づけるのは、気持ちが良い。すぐ下の県道では車が何台か通り過ぎ、滝を見て驚いたように速度を緩めて観賞する車もあった。岩の上で滑りそうになりながらウロウロするぼくを見て訝しげに思う人もいたかもしれないけど…。でもちゃんと踏み跡があるので、たくさんの人が訪れているに違いない。
滝の中腹あたりには岩の上にお不動様。江戸時代から祀られているらしい。何か変わった帽子を被ってらっしゃる。そのさらに上にも不動明王様とおぼしきお姿。こう薄暗い中だとちょっと気味が悪いんだけどね…なんていったら罰が当たるけど。
↑この画像の中にも、不動明王様が立ってらっしゃいます。どこだかわかるかな？
　
さて上はどうなっているのかなーとわくわくしながら登ってみると、コンクリの水路が水を集めて岩に流しているのだった。水が四方に溢れて道路まで流れ出ずに、湯川の本流まで下っていけるように安全の配慮をしたのだろう（あるいは滝の見栄えを良くするためにも？）けれど、下からの滝の壮観はこれが支えていたのか！と思うとちょっと興醒めしてしまった。むろん、滝のせいではないけれど。
　
　　
車に戻り、県道をさらに南下。相変わらず空は曇っているし、そろそろ日暮れの時間。もう帰ろう…と思いながら走っていると、「雷滝」と書かれた看板が！湯川上流にもうひとつ滝があるとはきいていたが、地図には書かれていないのでどこにあるのかわからなかった。県道沿いにあったのだ。左側に待避所および駐車スペース、右に下りていく小道がある。
　　



雷滝は今日の滝見行を締めるに相応しい美しさだった。
地元の有志の方たちが整備したあとが見られ、観瀑台のほか滝から続く渓流には木や竹で拵えられた橋がいくつもかけられ、下流まで歩いていけるようだった。下流の苔むした岩が気になり歩いていってみようかと思ったのだけど、木の橋があまりにぐらぐらして怖かったので断念。下流からハイキングコースが伸びているので、機会があったら再訪したい。


下から滝を見上げると、「雷滝」と呼ばれる由縁がわかった。滝と、滝壺から岩のあいだを流れ落ちてくる水の流れが、まるで稲光のようにジグザグなのだ。滝じたいも美しいけれど、こうして眺めるのもまた格別。とつぜん雲間から光が差込んで、美しい渓流のきらめきに息を呑んだ。


　　
　
この日は福島南部の４つの滝を見て回った。中でもひびくらの滝とその渓流の鬼のような美しさがもっとも印象に残った。が、福島にはたくさんの滝があり、その中には１００選に選ばれた滝もある。どうせ観光地化してるんだろ～、マイナーな滝が良いんじゃねえか、と内心思っていたのだが、ぼくは甘かった。ぼくはまだ日本の風景など殆ど何も知らないに等しいのだ。ぼくは今、ある種のショック状態の中にあるといってもいいかもしれない。あるいは麻薬を断ち切れない中毒者のような。その詳細は後ほど。とりあえず次回は茨城に戻ってくる。
　
　
　

↑台風が過ぎてからいやあ暑いですなあ。こういうときにこそ滝に行きたいもんだが、次の休みは雨…。滝、行くか行かざるか迷っております。行くべきはポチッ、行かざるべきもポチチッ、んなこた知らねえ勝手にしやがれもポチチチッ
　

» Tags：滝, 福島,

Trackback(0) Comments(3) by 雨｜2008-05-23 15:03