仏頂山のあと、どこか気軽に小山に登ってみようと思い立ち、城里町の住谷山をめざした。山すそで作業している人に登山道を訊こうとしたが、チェーンソーの音で声が届かない。すると右に入る道があり、その奥に山へと入っていく道を見つけた。11時22分、登山を開始する。
左手に凍った池、右手にお墓を見ながら山道の入り口を登っていく。しばらくは杉林が続き、薄暗い。杉の葉が落ち、ふかふかの道である。やがて尾根の左を行く道になり、冬枯れの枝ごしに遠くの景色が見えてくる。展望はあまり良くないが、遠くまで見渡せてなかなか晴れやかな気持ちになる。
やがて道が蛇行し尾根の右に進路をとると、二十三夜塔の石碑があり、縄と竹でこしらえられた鳥居が風か何かで歪んで立っている。ここからは道が少し急になり、山頂も間近だ。このあたりは先日の雪が残っており、人の足跡は無く最近は誰も登ってきてはいないようだ。少しさびしい。狭い道の右側は崖になっていて、しかも雪に足をとられてズルッと滑る。落ちたらしゃれにならないので慎重に歩くと、開かれた山頂部に到着する。11時40分。
山頂部にはもう長らく使われていないであろう建物と、社が二つあった。木に囲まれて展望は無い。建物のほうが一段高くなっているので三角点を探すのだけど、雪も残っていてよくわからない。一応見つけたのだが、山頂の標示などは見つからなかった。どうも他の場所にあるらしい。
11時45分に下山開始。滑り落ちないように慎重に雪道を下りていくと、少し汗ばむ。遠くの景色を楽しみながら軽快に足を動かし、12時ちょうどくらいに登山道入り口に着く。池の脇を通ったら白鷺がばさばさと音を立てて逃げていった。
ふもとの里の風景をしばし楽しんでから、山をあとにする。たまにはさらりとこういうのも良いだろう。
*住谷山…城里町の北に位置する山で、標高302.0m。水戸方面から国道123号線を北上、大桂大橋から伸びる道との交差点を左に曲がり直進すると岩船方面へという看板が立っているので右折し細い道に入り、道なりにまっすぐ行く。
途中、「石船(いわふね)神社」があり、いろいろと興味深い伝承が残っている。境内の緑が実に美しく、お気に入りの神社のひとつだ。
*三角点…「三角測量に用いる際に経度、緯度、標高の基準になる点のことである…通常、見晴らしの良い場所に設置されるため、高山の山頂付近に設置されている場合が多い」(Wikipediaより抜粋)。一等から四等まであり、それぞれ設置間隔や柱石の大きさなどが異なっていて、面白い。山頂ハンターは勿論のこと、三角点コレクターも結構いるみたい。ちなみに住谷山には山頂に三等三角点。
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Trackback(0) Comments(0) by 雨|2008-02-15 00:12
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