今回の目的はまたも常陸太田の滝である。いくつかの滝を回る予定である。国道349号というのが、常陸太田の滝巡りにおいては重要な道路になってくる。すべての滝はR349に通ず、である。そんなことになったら道、水没しちゃうけどね。さて今回も常陸太田市街から北上し、里美中学校付近を中へ入っていく。
戸倉橋、というのがひとつの目安になるはずだ。道に入る前に「この先工事中」の看板があったので少し躊躇したが、どうやら橋は完成しているようだ。橋を渡ったところで車を停め、川に沿って付近を捜索してみる。支流が山の中から流れてきており、細い道も続いている。そこを登っていってみると、今日最初の目標、「戸倉の不動滝」があった。ちょっと上まで行けばすぐ民家が並んでおり、滝は山と人里の境にひっそりと流れていた。
落差は4、5メートルくらい。水量も無いので迫力は無い。滝つぼまでは下のほうから歩いて入っていけそうだが、今日は上から眺める。少し肩透かしを食らったものの、まあまあ良い滝だろう。
幸先が良いのか悪いのかよくわからないまま、次の滝へと移動…と車を走らせていると、大きな鳥居を発見。くぐると里美支所があり、その奥に大中神社。訪問は年末ということもあり、鳥居の前には門松、拝殿ではおばさんが掃除をしていた。「こんにちは」と声をかけるも、鈍い反応。由緒などをきいてみたかったのだけど、こんな年末にひとり、変な若いのに来られちゃおばさんも気味悪かろう。そそくさと参拝して境内を後にする。でもきれいにととのえられた神社で、境内の地面が苔むしたような緑で素敵だった。再訪したい。
さて国道349をさらに北上したら、福島との県境の直前で右折し里美牧場へ向かう道に入る。「熊穴沢の滝」を探しに行ったのだが、目印になる鳥居は見つけたもののそこからが見つからず。林の中に入ってもとくに踏み跡なども見つからない。しかたないので近くの渓流を眺めながら(秋は素晴らしかっただろう。冬枯れの枝が渓流を囲っている)引き返す。もっと情報と装備が必要だ。
その道沿いにはもうひとつ「藤屋敷の滝」があって、「猿喰のけやき」へ行く途中、橋の下に流れており、こちらは容易に見られる。規模はさほどでもないけどゴツゴツした岩壁を勢いよく流れ落ちる様はなかなか壮観だ。滝の上流からアプローチでき、間近に滝の落ちるのを見ることができる。
天気も良くてしばらく滝を見ながらぼおっとしていたかったのだけど、時刻はすでにお昼。お昼を過ぎると日の傾きは早いので、そこそこに次の滝へいそぐ。その滝は今日のぼくの今ひとつだった腹心地を十二分に満たしてくれる素晴らしさであった。次回へ続く。
by 雨|2008-02-05 02:02
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