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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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早口

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先日稽古場の見学に来たかたが、
その様子をブログにアップしていらっしゃって
私のことを、ものすごい早口と書いていらっしゃったので、
その言い訳を・・・・

生まれた時からこんな口調だったわけではありません。

なにをかくそう、舌足らずの幼少期。
小学校に上がっても「さしすせそ」「らりるれろ」がきちんと言えず
それは、いまだ治らずで、今やっているアテレコの現場でも
皆さんに迷惑をかけ通し。
NGの数も半端ない。

当時は「大きくなったらなんとかなるだろう」という楽観ですごしていた。
それが、歯列矯正を終了するころ
舌が短すぎることが問題になった。
舌の下に、歯ブラシが入らないから
虫歯になりやすい、と医者が言うのだ。
大枚はたいて矯正した歯を、虫歯にするわけにいかないので
思い切って舌の下の筋を切る手術をすることになった。
その結果、唾液腺がひんまがり
しばらくのあいだ、私の口からは思わぬ時に
弧を描く噴水のように唾液が出る、
そんなみっともない状態だった。
これが中学時代のこと。

同時に、早口言葉も言えるようになるかも!!!!という希望もあって
女優志望だった私はせっせと早口言葉の練習をしたのだった。
噴水のような唾液を飛ばしながら・・・・

果たして大した成果もあげなかったのだけど
27歳くらいで演出をやるようになってしまった。
そうしたら、なんと、役者をやっているときよりも、しゃべることが増えてしまった。
(セリフの少ない役ばかりだった)
短い稽古時間に、あれもこれも、全役者に伝えなければ・・・と
しゃべりまくっているうちに、加速。
さらに、かんじゅく座を始めたら、
いままでしゃべっていたことを、何回もしゃべらなければならなくなって
(みなさん、よく忘れてくださるので)
さらに、早口になった。
世の演出家がみんな早口かといえば決してそんなことはないので、
わたしはなんだか無駄に量をしゃべっているような気がする。
以前、演出家のO氏が「一言で理解できる演出を目指している」とおっしゃっていたが、
私は千言くらいしゃべっているような気がするのだ。
稽古場で、どんなに早くしゃべっても、実はまだまだしゃべり足りない。

ところが!
です。

私は元来無口なので、
このしゃべるというのは、すんごいエネルギーを要する。
稽古が終わると、帰路はぐったり。
そのまま飲み屋にながれても、
ぼそぼそしゃべっているので
「不機嫌」「つかれている」と思われがち。
でもね、たしかに疲れてはいても、不機嫌ではないのでよろしく。
不機嫌だったら飲まずに帰るし。
だから、ほんとうは、早口じゃないのだ。
おそくち。
信じて。

とかいいながら、早口で、今日も1時間にわたるダメ出しをした。
同じことを何度もしゃべっているので
実質は15分にも満たないだろうけど。
余計なひと言を直せば、さらに短くなるかも、ね。

稽古場での早口をなおしたい。
せめて、千言から、300言くらいに。
無駄なエネルギーをなくし、
飲みやではぐったりせずに、おしゃべりしたい。

~本日のありがとう~
Mさま、校正ありがとう。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2012-03-15 01:01

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