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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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子役になりたい子供たちの稽古

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正月に骨折してしまったMの代講で
子供タレントスクールの講師に半日行く。
私がいままで携わった若人といえば、
高校演劇コンクールの高校生たちとの、ワークショップの2日間、くらいなもので、
小学生とか全く免疫ない。

Mに「わたしさ、高齢者は慣れてるんだけど、子供はできるかなぁ。」
と、ぼやくと、
「高齢者と一緒じゃないの?」というではないの。
もちろん、Mは高齢者に指導した経験はない。

「まあ、物はためしで、いってみっか。」
と、決意したものの・・・・
前日は、いろいなゲームを考え、模造紙やらロープやら、
遊べるグッズをカバンにたくさん入れて、いざ、スクールの門をたたいた。

午前の1時間。
10時開始。これは3~4年生。
出席を取ると、風変わりな名前ばかりで、男か女かわからない。
目の色も髪の色もさまざま。
さすが都内のタレント学校。
国際色豊かである。
出席カードにハンコを押す段になった。
私のハンコは妙にでかくて、升目に入りらないことが常なので
かわりにかわいいシールをもっていくと、これは大喜び!
この日のどのゲームよりも喜んでもらえたのが、シールだといっても過言ではない。
男の子も女の子も、こんなにシールが好きなのか!
私がもっていったのは、子供がいろんな国の国旗を持っているシールだった。
「日本がいい!」
「アメリカ!」
「イタリア!」
と、ここまではよかった。
金髪の少女が
「ロシアください」
といったときには、冷や汗が出た。
「あ、えらんでいいよ」
と、シールを台紙ごとわたした。
どれを取るのかなと思っていたら、
本人もロシアの国旗はわかっていなかったらしかった。
とっ散らかりそうになるのをまとめて、稽古はなんとか、きりぬけた。
安堵感と罪悪感の入り混じった気持ちをかかえて、休憩時間に突入。
あー、ちかれた。

休憩室で、向かいの椅子に座った、慣れてる感じの男性の先生に
「初めてなんで、冷や汗もんですね」というと、
心から同情してくれた。
みな、同じところを通過して今に至っているのだろうか。
シールは喜んでくれました、というと、
「あ、それ、僕もやってみよう!」とノリノリ。
すかさず
「国旗は要注意ですよ。」

さて、午後は2クラス。
最初が5~6歳児だ。
これはもう、ごめんなさいとしか言えないくらい、私は遊ばれた。
まとまらないのなんのって、
泣くは喚くは、動物園状態なのだ。
この子たちが子役を目指しているというのは、
なんかの間違いだろう。
子役はやはり、特殊な人材なのだ。
「高齢者の稽古はなんと楽なのだろう」と、この時に痛感。

そして最後のクラスは1~2年。
前の稽古が長引いていたので
外から少しのぞいてみると、
みんな、いい子に先生の言うことを聞いて
ダンスを楽しんでいる。
この子たちが、私の前に来たときにエイリアンにならないことを願う・・・

果たして先ほどの5~6歳児で、若干鍛えられた私は、
ザクザクと子供たちのわがままをあしらい、
「やらない子は帰りなさい」というと
急にきりりとした。
時には、志村けんのようにボケながら、
時には叱り、笑わせ、のせ、
魔の3時間がこうして終わった。

時計は14時。
気持ち的には21時くらい。
あ~~、ビール飲みたい。

さすがに、すぐにはMにメールできず、
夜になって、惨状を報告。
今日のギャラは、君の入院費に回してくださいな。
「エマちゃんのせいじゃないから」というお慰めの言葉に
「なにごとも経験。」と、前向きに今日をとらえる。

ベランダのバラが咲き始めました。
これから寒くなるっちゅうのに、
こういうタイミングに悪さが、私に似ている。
image

Trackback(0) Comments(8) by 鯨エマ|2012-01-15 13:01

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