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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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信仰と人間と

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お正月の1週間で映画を5本見たけれど、
なかでも印象的だったのは「ルルドの泉で」という
フランス・オーストリア・ドイツの合作映画。
もう少し終盤、話が広がるかと期待していたら、
若干、尻つぼみという感じだったけれど、
かの有名な「ルルドの泉」が、
あれほど観光地化された、異様な雰囲気とは。
日本人にはなじみのない「信仰」という感覚・・・
人は何によって生きているのかを考えさせられる映画でした。

「ルルドの水」というのは、難病を治癒するといわれる奇跡の水で、
フランス南西部のルルドという村の泉からとれる水。
いまや、世界最大の巡礼地になっています。
私の勝手なイメージでは琵琶湖みたいな湖があって
パシャパシャ自由に水浴びできるのかと思ったら、とんでもない!
整列してひたすら待つのです。
しかも、バシャバシャ水浴びではなく、
ちょろちょろとかけてもらう程度の
遠路はるばる駆けつけた信者にはかわいそうな水浴です。

私が子供のころ、
学校のシスターも、巡礼に行き、この水を持って帰ってきて、
病気の方、障害をもった方に分けていました。
あのころは、単純に、本当に奇跡の水なんだろうなと思っていたけれど、
もちろん水を飲んだりかけたりして障害が治るわけではなくて、
やはり「信じる者は救われる」的ななにかがあるのだと思います。

先日来日したブータンの大統領が、
日本人は、信仰を持っていない人が多いことについて不思議がっていたけれど、
信仰を持つことの強さや、ありがたさみたいなものは、
説明されて簡単にわかるものではないでしょう。
私自身、カトリックの教育を受けたことは、
いまの私にものすごく影響をしているけれど、
幼児洗礼を受けたわけではないし、
信仰を持たない家庭で育ったこともあって、
「洗礼を受けますか?」といわれると、やはり躊躇してしまうところがある。
そこには、人間が作った不思議なそして少なからず異様な戒律があり
教会に集う人たちの雰囲気も、
信仰心が強いほどに、固くなります。

私のなかでは
人間には淘汰できない、大きな神の力があることをかんじながら、
人間が作った宗教にはのりきれない、
なにか違和感を感じるのです。

映画では、主人公に奇跡が起こって、
車いすからおり、歩き、ダンスをします。
それをみまもる嫉妬と羨望のまなざし・・・・
いくら、みんな神の子、といったところで
一人一人は、どこまでもエゴで、理不尽な人間なんだと感じます。
それが当然。

だからこそ、
「それでも、かまわず愛しなさい」といったマザーテレサは
すごいなあと思うのです。

~本日のありがとう~
ハナガタミの稽古が始まりました。
今年最初ということで
どら焼きや、デパ地下のお寿司を調達してきてくださり
ささやかに新年会。
いつも、お心遣いありがとうございます。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2012-01-09 19:07

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