今月から毎日新聞にきりかえた。
義理とはいえ、こういう機会でもないと
じっくり読むことはなかったと思うので、
半年だけだが、よい機会かもしれない。
火曜日の東京新聞だけが恋しいが、
まあ、キオスクに走りますかね。
先日観た映画「かすかな光へ」のなかで、
中心人物の大田堯さんは
毎朝、新聞の重さを量っていた。
新聞の重さは、広告の多さに比例しているという。
そこから社会が見えるというのだが、話はそこにとどまらない。
広告を見ると、欲望が刺激される、
あれもほしい、これもほしいと思うようになる、
そのとき、人間は自分のことしかみえていない・・・・と、
93歳の大田さんは話し始める。
大田さんは、生きること、学ぶことを追求して、
学校を訪ね、森林を訪ね、農村を訪ね
障害者の施設を訪ねて、教育ということを考える。
そして自らも、教壇に立ち、命とは何かを
一緒に考えてゆくのだ。
映画のチラシには「挫折したエリート」とかいてあった。
戦争末期、沈没船から36時間の漂流を経て
辿り着いた島で、ゼロからの再出発を試みるも
教育学科を出た彼には、何もできなかったという。
そこで強かったのは、農民兵や漁民兵。
「自分はいったい何のためにいきているのか・・・」
プライドはずたずたと引き裂かれたという。
あまり書きすぎると、映画のネタバレばかりになるので
ここらへんまでで。
毎日の稽古場で、
一人の人間の視野は本当に狭いことを痛感する。
もっといろいろなものを見て、人に関わって
自分とは違う人から学んでゆかなくてはとおもうのだが
心にその余裕がない日が多い。
大田さんは93歳で、まだまだ学び続けている。
新聞の話からずいぶんとんでしまったよ・・・・
新聞から学ぶことは、もちろんたくさんあるとおもうけど、
最近はテレビはもちろん、新聞の情報さえ鵜呑みにできない。
学ぶときは、「学ぶ」だけでなく、「選択」もくっついてくる。
ああ、たいへんだ。
しかし、大田さんは言う。
「夢と憧れ」なくして、どうしていきていけるだろうと。
そのお言葉に、背中を押してもらい、
明日もがんばります・・・・
~本日のありがとう~
今年も登山用のレインコートを友人に借りた。
いつまでたっても、自分で買えない私に
こころよく貸してくれる。
ありがとう。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2011-08-04 21:09
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