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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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明るさ

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アテレコの現場。
毎週、21時半過ぎ、遅いときは22時を廻ったこともある
長時間の収録なのだが
私の上司役で主役のN女史は、
一番最後までスタジオに残ってがんばっている。
それが、今日、初めて全員一緒に「おつかれさま!」
すばらしい!
前々からN女史と「ご飯しよう」「呑めるといいね」と、
話していながら実現できなかったのだが
今日は11人で、初めて居酒屋さんに流れた。

わたしにとって、十年ぶりになる、このアテレコの現場。
早く慣れたいと思いながら
周りは、経験豊富な方ばかりで
気後れの連続。
いったい、共演者の皆さんが、普段どんな所で活躍しているのかも
知らない状態だったので
こうして話す機会が出来るというのはありがたかった。

今日のゲスト出演のなかに、
年配の女性が。
もちろん、ベテランのかただと思っていたら
ビール片手に
「実は3年前まで高校の教師をしていまして・・・」
「え?」
「退職して、この世界に。」
なんと、教師時代の最後の1年に
声優の学校へ夜間通い、
退職して事務所に入って、いま、1年半だという。

その挑戦自体が素晴らしいが
なによりも、その話し方が、人をひきつける。
工業高校で男子ばかり教えていらっしゃったというから
サバサバした方なのカナと
勝手にイメージしたが、
話すほどにユーモアのある、素朴な方。
趣味ではなく、仕事にした理由を彼女は
「だって、生きてゆかなくちゃならないから。」

どこにいっても新人です!と、
ニコニコとおっしゃる。
「生きてゆかなくちゃ」という言葉が
まったく悲壮感なく、明るい響を持っていた。
この年代の強さだろうか。

明日、早朝に家を出るので
私は早々と退散した。
そういえば、明日いく我孫子の演劇ワークショップの受講者の方も
80歳ちかい方が「癌なんです」といいながら、
限りなく挑戦し続けている。
ニコニコと目を輝かせながら、
「僕はこう思うんですけどね・・・」と、話がつきない。

明るさは、人間にとって最大の武器になる。
年齢、病気、悩みを、一瞬なかったことにしてしまうような
そんな強さがある。
その「明るく」「ニコニコ」が、人によっては難しい。
私も難しく感じることが多くなった。

毎週、長いと思っている収録時間や稽古時間も、
こういう方たちと一緒だと思うと
とても貴重な短い時間。
来週は、どんなかたとご一緒できるだろう。
とても楽しみ。

嬉しかったこともうひとつ、
劇団時代の先輩、Y氏にあう。
この先輩には、むかし、鍼の治療院を紹介してもらったっけ。
その帰りにはラーメンをおごっていただいた。
最近、劇団の先輩と会うときは、
きまってお葬式なのだが、
こういうところで再会できて嬉しかった。
私がアクセントを間違えている所をちゃんと注意して教えてくださって、
ああ、もつべきものは、よき先輩だなあ!

~本日のありがとう~
大量にメール便を出した。
なれない仕事なのに、一生懸命作業してくれた
コンビニの中国人アルバイトのおねえさん、
どうもありがとう。

Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2010-07-15 00:12

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