今月末から試写会を始めるので、
その準備のため、新橋へ。
すでに予約してある会場をはじめてみる。
分かりにくいという噂のアクセスは、決してそんなことはなく、
かえって、地図の説明が丁寧すぎるから
混乱するんじゃないかと思うほど近かった。
看板のある建物に入り、地下を延々とおって、試写室へ。
映写技師というT氏が出てきた。
まるで、休日の縁側のおじいちゃんという出で立ち。
下着だか部屋着だか分からないようなグレーの服が、
大きなおなかにぐいっと押し出されている。
親近感は抜群。
私の映画はプロジェクターによる上映なので、
映写技師さんには物足りない作業かもしれないが、
T氏は早速リモコンを二つ操って、試写を進めていった。
本当に、リモコンが似合わない。
この方は多分フィルム時代からのベテランでいらっしゃるだろうに、
こういうビデオ上映をどう思っていらっしゃるのだろうか。
昨日の印刷の話じゃないけれど、映画も本当に安く作れるようになった。
若い経験の少ないものにとってはありがたい限りだ。
フィルムなら現像代が、1分に何万とかかるらしいが
ビデオテープは1本60分が数百円。
経験による技術の差はあれど
ソフトが手に入れば家のパソコンで
ある程度の作業ができてしまうのだから、
制作費はフィルムに比べて雲泥の差だ。
ゆえに、私のような、実力、金銭ともに弱小でも
ここまでたどり着くことができてしまった。
じゃあ、そんな恵まれた状況をどう、生かすか・・・。
作り手は増えに増えて、ネタはあらゆるものが出尽くした。
演劇も映画も、あたらしいものはどう生み出せばよいか、
埋もれたままでいないようにするには、
いろいろな面で頭がよくなければならない。
たとえば、宣伝。
これぞ、かの故M氏はうまかった。
映画の興行についての話を聞いたときに、
彼は私の地道すぎる、バカ正直な手段を内心笑っていただろう。
私は私で、彼の金の集めかたに、聞いているだけで辟易した。
やはり他殺説が出たじゃないか。
ここから遺族や弁護士が、どう立ち向かってゆくのだろうか。
死んだ人は帰らない。
一期一会、明日があると過信しすぎずに
真剣に取り組もうと、今日はおもった。
~本日のありがとう~
電車の中で席を譲ったら、
素直に座ってくれたおじいちゃん、ありがとう。
最近、断る人が多くて困っちゃうよ。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-10-21 17:05
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