芸術見本市、本日が最終日。
表向きには果たして効果がどれほどのものなのか
わからないけれど、
メンバーの皆さんにとっては、多少でも、
自分たちの劇団の存在を
世間に知らせようというモチベーションにはつながったのでは?
今朝も稽古終わりに会場に駆けつけてくださった方、
連日通訳してくださった方、手分けして荷物をもってくださった方、
そして、今回のためにポスターを作ってくださったデザイナーと印刷やさん、
本当に有難うございました!
そして、お疲れ様でした!!!
たくさんの出展者の方とかなりの数の名刺交換をさせていただいた。
こういう場での社交的なやり取りはどちらかというと苦手だが、
そうも言っていられないので、私なりに頑張ってみた。
でも、果たして人脈というのは
どういうものなのか、ふと考える。
人脈というと、「利用できる人」「自分にとって役に立つ人」
という意味合いが強い。
人脈を作るといえば、多少なりとも、
下心のある交流をイメージする。
でも、ここ数年、私の周りの人の流れを観ると
偶然に出会った人のほうが、いい関係が作れているように思う。
じゃあ、いい関係というのは何かというと、
関係性が密な時期も、希薄な時期も、
信じすぎない関係。
これはけっして、信用しないという意味ではない。
ちょうど先日買った本、五木寛之さんの「人間の関係」に
似たようなことが書かれていた。
中でも、ぐっときた一文
「一生、何の役にも立たない相手と、無償の交友関係を築く」
一昨年、ある社会で人間関係が崩れてしまって
これからどうやって人とかかわっていけばよいのだろうと悩んだときに
私もこうありたいなあと思った。
たとえ、関係が切れても恨まない。
縁は、偶然のもたらした恵みだと捕らえる。
まあ、口で言ってもなかなかそこまで到達でしないけれど・・・。
でも、同じようなことをかんじゅく座のメンバーのA子様が言っていた。
60歳過ぎて、初対面の18人が、どうやって、こんなにうまく
関係を作って行けるのか、その秘訣を聞いたときだ。
このインタビューは、今編集しているビデオに収まっている。
彼女も、「それぞれが生きてきたそれぞれの人生を尊重する。
その上で、いま、一緒に入る時間を大切にする。」
というようなことを言っていた。
人生の大先輩から本当に貴重なお話を聞かせていただいた。
思えば、かんじゅく座を始めようとしたきっかけは、
ある人に劇場のバリアフリーについてある方に相談したことだった。
その方とは、今、すでに疎遠になってしまった。
これだけ、いろいろな体験をさせていただくことになった
かんじゅく座の、大元になる人の存在を、私は忘れかけていた。
本当に私は薄情なもんだ。
でも、多分、その彼は、私が忘れかけていることを、気にも留めていないだろう。
そういう、器の大きな人だった。
by 鯨エマ|2008-03-09 00:12
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