今回南インドで滞在したアーユルヴェーダ施設は
vaidyagramaといいます
4人のドクターが共通の理念を持って意気投合し
何もない不毛の土地に、一から立ち上げたそうです
その理念とは…
To build a self sustaining lacal community
based on the principles to Ayurveda and Natural farming.
“アーユルヴェーダと自然農法の考えに基づいて
持続可能な地域社会を作り上げること”
自然と共に生きる
自然も自分(人間)も共存して、よりよく生きる…
そんな思いが、この施設のあり方から伝わってきました
建物は自然素材から造られ
食べ物は地元のオーガニック野菜を用い
治療に使われる薬は自然からの恵みである薬草を使う
空調設備やTVはなく、暑いときは暑く、寒いときは寒い生活…
そしてここでは
アーユルヴェーダという“生命の知恵”を
自身を癒す知識としてだけでなく
世の中をよくすることにも役立てていこうとしています
主な活動は、地域の貧困を救うこと
この施設の周りには、いくつかの村があります
約50%の人が、まだ電気のない生活をしているそうです
水道がひかれていない場所もあって
限られた時間に出る公共水道に、水を汲みに行く生活…
またカースト制度がまだ残っていて
村の真中にある道路を隔てて
身分が違う者同士は相容れない関係なのだとか…
昼間から男たちは遊び
女たちが働きに出る生活で
貧困は続いているのだそうです
ドクターに、村に対してどんなことができるのかと聞いたところ
「教育」だと言われました
この生活に慣れてしまっている大人たちではなく
子ども達の意識を変えていくことが必要で
「お金を稼ぐための教育」ではなく
「しあわせになるための教育」をしていきたいんだと…
実際に村の学校に対して
アーユルヴェーダや英語や祈りを教えたり
週に一度ランチをふるまったり
などの活動をしています
彼はvaidyagramaで働いていて
この日は石鹸作りをしていました
トリートメントで使われた古いオイルと
ソープナッツという実から作られる石鹸は
施設の売店で売られます
「そのお金を村の子どもたちのために役立てるんだ」
と、彼は笑顔で話してくれました
別の活動では、村の人に無料トリートメントを行ったり
アーユルヴェーダのキャンプをしたりしているそうで
例えば「アイ(眼)キャンプ」では
村の人を集めて、眼の検診や治療、眼鏡の提供
必要な人には手術の手配…などを行っています
村人は年に一度のアイキャンプを待っていて
この日も大勢が列を成していました
私たちも村を訪れ、子どもたちに折り紙を教える機会がありました
一枚の紙から、飛行機や花や…
形になっていく遊びを、無邪気に喜んでくれました
覚えたお祈りも聞かせてくれました
この子どもたちが一人ひとり夢をもって働き
村の生活が変わっていくことを願います
今回の滞在を通して
自分が日本で見ていた世界はほんの一部であって
世の中にはこんなにも様々な生き方があるのだと知りました
そして、今まで自分のことしか考えていなかった生き方を
恥ずかしく思いました
vaidyagramaの人々の活動を通して
「誰かのために、自分の労力を割けること
自分が得た利益を、己のためだけでなく周りをよくするために使えること
世界のしあわせが、自分のしあわせにつながること」
を、教わりました
ちいさな自分にできる、ちいさなことを
必要としている人がいて、よろこんでくれる人がいる
今まで自分に向けていた視線を
少しでも周りに向けられるように
そう、思っています
Trackback(0) Comments(0) by yogini*kumi|2014-09-08 14:02
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