言葉にはちからがある、ひとの思いがこもる、そう思います。
言霊(ことだま)とは、言葉が持つ力、そしてその動きと流れをあらわすそうです。
今日は久しぶりのお友達と、電話でお話をしました。
その方は今70歳。7年ほど前からのお付き合いです、
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その頃、会社のお休みには雪山に出掛け、スノーボードをしていた私。
ある日長野県のスキー場で、後ろから滑ってきた人のボードが背中に直撃し、意識を失い病院に運ばれました。
腰の骨を折ってしまい、そのまま入院することに・・・。
背中には激痛が。
手足は氷のように冷たくなって、身体の震えが止まらない。
面会時間ぎりぎりまでついていてくれた友人たちも、帰ってしまった。
長野の病院に、たった一人きり、ぽつん。
6人の大部屋だったにもかかわらず、どうしようもなく痛くて、寒くて、寂しくて、
「痛いよぅ、痛いよぅ」
と夜中にしくしく泣いてしまった私。
そのとき、隣のベッドからカーテン越しに
「痛いねぇ。せつないねぇ。」
「大丈夫だよ。きっと良くなるよ。」
と、やさしい声が聞こえてきました。
返事をするでもなく、その声に包まれながら、知らず知らずのうちに眠りについていました。
次の日から、お互いに身動きできない私たちは、カーテン越しにお話しするようになりました。
1週間以上経ってから、どちらかが動けるようになり、そのとき初めてのご対面。
笑顔の素敵なおばあちゃまでした。
約1ヶ月の入院生活は、そのおばあちゃんのおかげで、温かいおだやかな毎日となりました。
遠く離れた場所での入院生活が、どんなにか救われたことでしょうか。
そのおばあちゃんと、今でも長野に遊びに行ったり、お手紙や電話をやりとりしたりする仲が続いています。
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今日久しぶりの電話で、そのときのことをふと思い出しました。
おばあちゃんの
「大丈夫だよ。」
の声が、どんなに温かかったかということを。
あのときの自分がどんなにか安心して、救われたかということを。
人の言葉はすごいちからを持っています。
普段何気ない言葉に勇気をもらったり、逆に傷ついたり・・・。
私たちが今こうして発する言葉も、きっと誰かに何かしらの影響を及ぼしているのです。
だから、言葉はとても大切。
あなたの思いが、そこにそのまま乗っているのです。
私の言葉が、あなたの言葉が、きっと誰かにしあわせを運んでゆけますように。
ここから優しさが、広がっていますように。
そしておばあちゃん、あたらめて「ありがとう」
いつまでも元気で長生きしてね。
これからも、ずっとお友達でいてね。
Trackback(0) Comments(1) by yogini*kumi|2011-11-18 21:09
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