こんなに苺のことを考えた冬はありませんでした。
昨年お会いした鉾田のいちご農家さん。そこで作られるいちごの味が忘れられず、ときどき無性に食べたくて食べたくて。
昨日の午後ぽっかり3時間空いたので、急遽鉾向かうことにしました。
このところ夜遅くまで作業に追われる毎日。カメラを向けている私の後ろにもまだこれからパック詰めされるコンテナが幾重にも積まれています。
こうしている間にも今日収穫予定のハウスのなかでは、一粒一粒両手で包み込む、村田式摘み取り方が行われているのです。
「こりゃあたいへんだ、手伝いましょうか」なんて軽口を言ってから、すぐに後悔しました。ちょっと見ていれば分かります、これは素人がうかうか手を出せるパック詰めではありませんでした。
この苺、ご覧ください。
こんなに赤くてきれいなカタチしているのに売り物にはできないのですって。
スタッフの皆さんはそれが目視で分かるのですが、ワタシにはとても見分けられる自信がありません。
食べてみると、確かに販売用のコクのある苺に比べて味が劣ります。
実はこれ枝折れの苺。
苺の重みで枝が折れると、ちゃんと熟しはしますが栄養不足で味がのらないそうです。写真の枝、途中に線が入ってるのわかるでしょうか。
でもこのくらいの味の苺、スーパーで普通に売ってますけど?
「いやいや、うちではこれは出しません」と笑う村田さん。
村田さんが決めている基準を満たさない限り『村田さん家の苺』ではないのです。
ハウスの中で枝折れとそうでないものの違いを改めて確認させていただきました。
「ね、全然違うでしょ?」
ええ、確かに食べるとはっきり分かります。でも見た目で判断するにはワタシ老眼がすすみすぎ…もしくは繊細さに欠けるかも…少し訓練が必要みたいです。
説明のために手折ってくださった枝折れの苺をいただいてきました。
こんなに立派な実がついているのに勿体ない…というワタシの心を見透かしたのか、村田さんに念押しされました。
「Yamepiさん、これは食べないでくださいね?」
…エへへ…というわけで、観賞用。
枝折れのものとそうでないのとを混ぜて活けてあります。
違いわかりますか?たぶん全部正解は少ないかと。
以前見せていただいたときよりも高さが増した株をかきわけると…、画面中央にぽっちり白い苺の赤ちゃんが。
この子がこれから成長して、おそらく5月下旬に収穫されるだろうとのこと。そうして今年の苺のシーズンが終わりを迎えます。
ささいな変化にもなぜだろう?どうすればいいんだろう?と、おいしい苺作りに全力で取り組んでいる村田さん。お話ししているうちに、ワタシもこういう気持ちで物事に向き合いたいと思えてきます。
村田さん家の苺は並みじゃないです。
茨城産の優れた物を贈りたい、そんな時にピカッ☆と思い出してくださいね。
☆村田さん家のいちご 村田農園 HP☆
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Trackback(0) Comments(6) by Yamepi|2012-04-13 22:10
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