姉夫婦が旅先の宿毛から、めずらしい果物を送ってくれました。
箱を開けたとたん溢れ出した鮮やかな黄色に、見ただけでウキウキッ!
色の持つパワーって凄いな、食べる前から元気になった気がします。
高知では小夏と呼ばれるこの柑橘は、宮崎では日向夏、
愛媛ではニューサマーオレンジと呼ばれている種類のものですが、
小夏に関しては生産地が特別な食べ方を推奨しています。
この果実、白い綿のような内果皮の部分がたっぷりあるのですが、
そこに甘味があっておいしいのです。
ですから食べる時は、りんごの皮をむくように黄色い皮だけを薄く剥いて、
内袋ごと食べやすいように、斜めの串切りにしていただくというもの。
ところが、着いた途端にまず1個、みかんのように手でむいて食べたワタシ。
きりっとした爽やかな酸味、酸っぱくておいしい!と大喜び。
でもその後、姉に推奨の食べ方を聞いて、その通りにいただいてみたら、
味覚も食感もさっきとはまったく異なる、別の果物になりました。
先日お会いしたフードアナリストで食文化研究家の☆藤原浩さん☆が、
こうしたことを『食べる技術』と表現されています。
美味しいものを美味しくいただくためには、食べ手側にも教養が要ると。
この言葉、刺さりました。
普段から温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに、
美味しいものをなるべく美味しく食べたいと思っているワタシが、
時に抱くモヤモヤとしていた気持ちを、一言でスパッと解決してくれた言葉。
そうよ!そういうことなのよ!
たとえば佐藤錦は冷蔵庫に保存しないとか、
筍を茹でたら自然に冷めるまで煮汁に漬けておくとか、
食べる人に食材についての情報、知識、食べる技術が伴ってこそ、
その美味しさが十分に引き出されるということ。
それでこそ、味の良さを追求している生産者の皆さんの努力も
報われるというものです。
茨城にはさまざまな野菜、果物、海産物、畜産物があります。
良質な食べ物を作るために精魂こめている生産者の皆さんがいます。
でも、今が旬のメロンや、春キャベツや、はまぐりや、新茶や、ごぼうや、
生産者が送り出す味と、消費者が口にする味はいっしょかな。
ちゃんと本来のおいしさを味わってもらえているのかな。
食べる人に100%楽しんでもらうためには、どんなことをしたらいいのかな。
食べる技術という概念が、もっと広く深く浸透したら、
日本の食卓が更に健康で美しいものになりそうな気がするのですが、
そんな風に思うのは、ワタシだけかな。
今日はちょっとマジメね
(わざわざ人を呼んで壊れた靴底自慢してる人とは思えないわね)
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Trackback(0) Comments(6) by Yamepi|2013-05-17 22:10
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