1月10日は成人の日。
茨城県ではその前日の9日に、県内39市町村で成人式が開かれました。
水戸市の会場である水戸芸術館で、式典を終えた若者たちの晴れ着姿を目にする機会に恵まれたのですが、まぁそのきらびやかなこと。
盛り盛りの髪、こってりとしたネイル、薔薇とアゲハが飛び交うラメラメの着物、首にはサモエドを1頭巻き付け、一世一代の見せ場とばかり黒々と目張りを入れた目の前に携帯を掲げつつしゃなりしゃなり。
方やシルバーの羽織袴に身を包んだ男子の一群が「うおー!騒ぐぞー!」と気勢をあげています。
そもそも成人式とは何ぞや?
よくぞこの年まで死なずに育ってくれたと、ただただその成長を祝う七五三とは違います。大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日であるはず。
とはいえ自分自身、成人の日にそのような気持ちで臨んだのかと問われれば何とも面目ないのですが…、それにしても、悲しいくらい品がない…。
もちろん、せっかくの晴れ着がやさぐれてみえるのは一部の子たちだけのことで、全部ひっくるめて「今の若いものは」なんて気持ちはありません。
一昨年もこう書きました。
「もちろん皆が皆、幼稚だとは思っていない。同じような晴れ着を着てるからといって、ちょっとふざけた格好をしてるからと言って、中身まで同じではないこと、ふざけた人ばかりでないことは百も承知。
若くても物事深く考えてる人、強い決意を胸に秘めている人、志の高い人は、たくさんいるはずだ。この日を一つの節目と考えて、気持ちを引き締めている人もいることだろう。」
それにしても「成人式」という行事が、あまりにもただのお祭りになってやしませんかと思うのですが、こんなワタシの頭は固すぎかしら?
毎年楽しみにしているサントリーの広告。
ここ何年かは作家の伊集院静氏が、成人の日と4月1日に、それぞれ新成人と新社会人に向けてエールをおくっています。
今回のエッセイの題名は「風の中に立ちなさい」。
出だしの4行はこうです。
大人って何だ? 大人とは、一人できちんと歩き、
自分と、自分以外の人にちゃんと目をむけ、いつでも
他人に手を差し伸べられる力と愛情を持つ人だ。
簡単に言ったが、そういう人間になるのは大変だぞ。
20歳の子がこれを読んだら説教臭いと思うのかな。
でも煙たがられることを恐れず、へんに子どもに媚びず、節目節目には姿勢を正す助言をしてやるのが大人ってもんじゃないのかと、でもそんなエラそうなこと言える自分なのかと、毎年こういうことを考えさせられる成人の日です。
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Trackback(0) Comments(7) by Yamepi|2011-01-12 12:12
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