私の上司三人が今月いっぱいで異動する。
今日は送別会だった。
私は派遣なので同僚が異動や退社することは多い。
でも上司(職員)の異動がこれほど重なることはない。
去年働いていた職場が外部に委託することになり、
同僚が全員退社した。
私だけが職場に残り、今の部署に異動してきた。
一年経ってようやく仕事内容がつかめてきた頃に
まさか上司が三人異動するなんて想像もしていなかった。
仕事の体制が変わったばかりで状況は落ち着いていない。
それでも異動は関係ないから、この一ヶ月くらい
今まで以上に責任を背負っているような気分でいた。
忙しい。でもそれはやりがいでもあるから
前向きな気分と言える。
上司と夜ごはんを食べに行ったりしたけどまだ実感はなく。
今週、正式に異動が発表されてから
上司がいろいろな人に挨拶をしているのを見て
じわじわ実感してきている。
異動する上司の内二人は私がこの仕事に就くときに
面接をしていただいた。
この一年間、初心者の私に財務処理を教えていただいた。
そしてもう一人は同い年の主任。
彼の秘書みたいにこの一年働いた。
ラミネート加工のことを「ラミラミ」と二人で呼んでいたり、
資料の印刷は「イチホチ二ケツ」(ホッチキス1箇所、パンチ穴2つ)と
言い合っていたこと。たった一年なのにいろいろ思い出された。
送別会で三人が挨拶をしたときに少し泣きそうな気分になった。
参加人数が多くてほとんど話せなかったけど、
その場にいることができてよかったと思う。
帰りに信号の前で同い年の上司が
「オノさんは一番お世話になった」と手を差し伸べた。
握手をした彼の手はとても温かくて、私の冷たい手が申し訳なかった。
私は彼が上司で一緒に仕事ができてよかったと思っている。
もちろん欠点もあるし、いやな思いをしたこともあるけれど、
人にストレートに温かい感謝の気持ちを伝えられるところ、
私は尊敬している。
送別会があった場所は私の前職場のそばだった。
当時と同じように新宿駅まで新宿御苑に沿って一人で歩くことにした。
数年前にこの道を歩いていた頃は、デザインの仕事のストレスを抱えていた。
また電話をしながら歩いたり、亡くなった愛犬を思い出しながら
歩いたり。いろいろな気持ちを抱えていた。
今日とても久しぶりに同じ道を歩いた。
今の私はあの頃とずいぶん違う環境にいることに気づく。
当時とても大切だと思っていたものも失っていたり、
逆にその頃にはまだ知り合っていなかった
安心できる人たちに支えられていたり。
今を生きているんだなと思った。
小雨が降っていて、少し感傷的な気分になって。
こんな気持ちは公開しなくてもいいんだけど、
忘れたくないからこうして気持ちを書いたりしてる。
居心地がよかった環境はあと2日で変わって、
6月から新しい次の環境が待っている。
その環境がごく自然と思えるように
体に馴染むのもきっとすぐなんだろうけど。
いつもそばにいた人たちが日常からいなくなるとき、
出会いと一緒に過ごした時間に感謝する。
Trackback(0) Comments(2) by マリサ|2011-05-28 00:12
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)