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[どうぶつごろごろ] 記事数:161

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チューリップのブーケ

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昨日のこと。
次の職場が急遽決まった同僚が退社することになった。
一昨日決定して、すぐに私たちに知らせてくれて、
急だけど昨日が最終日という形になった。




私たちの今の職場の形態が変わるため、
今の仕事を離れなければならないと知らされたのが
ちょうど一ヶ月前。
それでも3月までは一緒にいられると思っていたけれど、
思いがけずこんな形でお別れがやってきた。
同僚は同性で年上。夜間勤務のスタッフは私と彼女だけで、
二人でこの一年支え合ってきた。
一昨日はいろいろな気持ちが混ざり合って
職場で耐えられなくて泣いてしまった。
でも絶対に人前では泣かなかったし、
どういうわけか人前だと何もなかったかのように
話すことができた。



別の同僚とすぐに花束の予約に走った。
明日に辞めるなんて、と思った。
誰かが退職するときはいつも彼女がお花屋さんに
予約をしてくれていた。
「次は私が行きますね」と話していたけど、
こんな形で次がくるとは思っていなかった。
チューリップを入れたいという年下の同僚の希望と
明るい色がいいという私の希望を伝えた。
昨日お花屋さんに受け取りに行ったら、
チューリップの入った黄色とオレンジ色のブーケになっていた。



突然の最終日でいろいろ片付けなければならないことがあったり、
先生方や職場の方への挨拶に追われて
なかなか話す時間もなかった。
普段落ち着いている彼女がずっと泣いていた。
ずっとこの職場の事情も公にできなかったから、
彼女の退職を機に伝えることがやっとできた。
本人は一日で気持ちを切り替えなければならないのだから
いろいろな感情が一気にあふれでたのだと思う。


結局お花を渡すタイミングがないままに、
彼女が帰る10分前になってしまった。
トイレに行くと彼女が出て行った隙に、
同僚と今しかない!と話して
私はブーケを持って少し隅に隠れて待っていた。
彼女が戻ってきて「おつかれさまでした!」と
駆け寄ったら、また彼女を泣かせてしまった。
私もずっと人前では泣かなかったけど、
渡しながら涙が止まらなくなってしまって、
同僚も泣いてしまって、結局三人で泣いてしまった。
「昨日の今日だったからお花をもらえると思っていなかった」
と彼女が言った。
伝えたいことがいろいろありすぎて、
でもあまりに急すぎて、よくわからなくて、
お礼を言って見送るのが精一杯だった。
新しい職場が彼女にとっていい環境であることを願っている。



みんなが帰ってから、
あと一ヶ月、私は夜間は一人になってしまうんだなと
静まり返った職場でまた泣きそうになった。
ひょっこりある先生が現れて、いつもはそんなことしないのに
私のすぐ隣までやってきた。
「夜一人になっちゃったの?」と聞いてくれた。
「そうなんですよ、夜の一人は寂しいので
ときどき先生かまいにきてくださいね!」
と言ったらいつもの冗談で返してくださった。



一人でいると勝手に涙があふれてくる、今も。
でもいつまでもめそめそしていられない。
この一ヶ月こそ本当に大変なんだから。
プライドがあるので職場では笑顔で接してみせます。



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» Tags:同僚, 退職, チューリップ, ブーケ,

Trackback(0) Comments(5) by マリサ|2010-02-25 11:11

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