美大で働いていた頃に、出勤すると机に小さないたずらがあった。
誰がやったのか尋ねると、みんなが
「夜の間に小人がきてやったんでしょう」と言う。
それから小人は何度も私のところにいたずらを仕掛けにきて
私をたくさん幸せな気持ちにしてくれた。
だから私は「人を幸せにするいたずら」について
イメージを膨らませるようになったと思う。
それからというもの、実践を繰り返す。
7月のメインは同僚の送別会の準備でした。
この一ヶ月、同僚に気づかれないように他の同僚と
こっそりメッセージアルバムの制作をしていました。
たくさんの方にご協力いただいて、そのメッセージを読むと
自分も辞めたらこんな言葉をいただけるんですか?と
羨ましくなるほどでした。
過去に私が辞める側だったときにいただいた物で
思い出深かったものがあります。
一つは単語カード。
一枚ずつ同僚の写真があって、めくると私へのメッセージがある。
もう一つは謎の箱(ゴミと区別がつかないような見た目)。
大きな箱をあけると箱。あけるとまた箱。箱、箱、箱…。
最終的にでてきたのはうすっぺらい上野動物園のフリーパスでした。
頑張ったねと高価な物をいただくよりも
ひっそりと気づかれないように動いてくれたその時間と
私を想ってくれるその気持ちが胸に響いてうれしかった。
私は辞める時にこんないたずらをしたことがあります。
日々エクセルデータを追加更新している作業があり、
そのデータの何百行か下の空白部分に
「こんにちは!気づきました? マリサより」
とメッセージを残して、誰にも言わないで会社を去りました。
それから一ヶ月ほど経った頃、元同僚がそのメッセージに気づきました。
追加更新しているデータが、ようやくその行に辿り着いたわけです。
「なんてお茶目な人やねん!」とメールが届きました。
時間をかけたこのいたずら。気づいてもらえてうれしかった。
※仕事に支障をきたすようないたずらはもちろんだめです!
昨日は同僚の送別会で、幹事だった私は
しょっぱなからサーバーのウーロン茶をぶちまける大失態!
でもたくさんの方の気持ちがつまったアルバムを渡したら
「宝物にする」と涙を流して喜んでくださいました。
本当によかった。本当に。
私はやっぱり人の喜ぶ顔が見たくて、
どうしたらこの人は笑ってくれるだろうと考えるのが好きです。
だから日々ちょっとしたいたずらを仕掛けて、
爆笑してくれると本当にうれしい。
映画の『アメリ』を観た時に、心底共感した私です。
同僚にまた「本当にお茶目ですね!」と言われたけど、
「お茶目」ってなんて奥深い単語だろう……。
信頼しているから、大好きだからこそいたずらができ、
そんな私を受け止めてくれる人たちの中にいられることが
喜びであり、とても恵まれていると実感しています。
今日は久しぶりに自由な一日で、髪を切りに行きました。
また明日から新しいスタート。
私は笑っていたいし、みんなにも笑ってほしい。
Trackback(0) Comments(8) by マリサ|2009-07-27 21:09
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