沖縄⑥
沖縄の焼き物「やちむん」を沢山見て歩こう!
と題して、今回は読谷村にある「やちむんの里」と、
那覇市内の「やちむん通り」を訪れました。
またまた、ステキな出会いがありましたよ~。
では、読谷村からスタート!
まず最初は島袋常秀さんの工房ショップ「うつわ家」へ。
少し高い場所にあって、見上げた感じもすごくステキ!
工房脇のお庭では、陶芸家のスタッフさん達がお昼ご飯を
食べているところでした。
笑い声が聞こえて来たので、こっそり覗いてみると・・
木陰にテーブルを出していて、
テーブルの上には大小色んな「沖縄やちむん」が。
何を食べているのかまでは分からなかったけれど、
今から出会う、期待に満ちた器達を、
惜しげもなく使っての楽しそうな食卓は、
本当に魅力的に映りました。
店内の様子は、うつわ家さんのブログでご覧下さい。
「うつわ家」
店内はそれほど広くはないけれど、
ナチュラルで落ち着いた雰囲気の中、
沢山の器が並んでいました。
器の魅力って何なんでしょう。
無意識に五感が働いて、
「これっ。いいっ!」
と、惹きつけられてしまう、
魔力のようなものがありますね~。
「記念に、お茶碗か小どんぶり、欲しいね!」
と声をかけると、息子も主人も即決。
「俺は、これね」
「オレは・・・こっちだなっ」
みごとに、家族3人、別の柄を選びました。
少し大きめのお茶碗なので、
ご飯以外にも、色々用途がありそうで、
とても気に入りました。
おまけに、ちっちゃな壷も。
一輪挿しにしようかな。
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続いて、すぐ隣の琉球ガラス工房「虹」へ。
敷地に入ると目の前に壁の無い工房が見えました。
ただでさえ暑い沖縄ですが、
この工房内の熱気といったら・・
5~6人の若い職人さん達が、
無言で、リズミカルに、
ガラスを溶かしては吹いて、
水に漬けて熱し、
形を作って、また熱し・・・
1人の職人さんを目で追うだけでも大変なくらい、
工房の中は活気に満ちていました。
わ~♪
コップの形になってきた!
やってみたいな~。
工房の奥にはお店があり、
手作りならではの
温かみのある、
力強い作品が沢山販売されていました。
「ママ! すごいもの見つけたから来て~!」
息子に呼ばれてお店の外へ行くと、
お庭の奥にこんな光景が↓。
あら、ステキな沖縄のお家♪
なんですが、その庭をよーく見ると・・・
コーラの空き瓶・ビン・びん!!
息子は、この家の人が1人で全部飲んだと思ったのか、
とても興奮してましたが・笑。
琉球ガラスの持つ、独特の味は、
廃瓶を利用して作られている所にあるんですね。
太平洋戦争後、資源不足の原因から、
米軍基地から出たコーラなどの廃瓶を再利用したのが始まりだとか。
当時の人たちは、
まさか数十年後に、この廃瓶で出来たガラスが
観光収入のひとつになるなんて、
想像もしなかっただろうな。
琉球ガラスには、深いメッセージが刻まれているんですね。
それにしても、すごい瓶。
洗うのも大変だよね・・汗。
さて、一度車に戻り、やちむんの里の奥へ移動。
すごい登り窯がありました。
年に数回のみ窯入れが行われるそうです。
火が焚かれたら、すごい迫力なんだろうな~。
老後、ゆっくり時間が持てたら、
釜入れから釜出しまで、見てみたいな。
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さて、所変わって。
那覇市内にある、壷屋「やちむん通り」へ。
男性陣は、またもや釣りに出かけたので、
私と母はゆっくりお買い物。
公設市場でちょこちょこ食べ歩きをしながら
やちむん通りを目指します。
途中立ち寄ったアンティークのお店で、
店員さんと立ち話。(ここでも思いがけずお宝ゲット・続編で☆)
そこで教えていただいたお勧めのお店がこちら。
「壷屋焼き 窯元 育陶園」
ちょっとお高そうな雰囲気の入り口でしたが、
思い切って店内へ。
(写真はお買い物後に撮ったもので、母と店員さんがおしゃべり中)
そこで母も私もノックアウトされちゃいました。
「うわ~っ。
すてき~っ♪」
器の良さを十分に写し出すのは難しいですが、
見てください、この色・艶。そして模様。
それまで見てきた沖縄やちむんとは一線を画しています。
丁寧。
この一言につきますね~。
あまりに美しくて、
鳥肌。感動。
この、黒ぐすりシリーズは、育陶園の代表的な作品だそうで、
コップから大皿まで、色々な種類がありました。
興味のある方はお店のHPをどうぞご覧下さい
んー、ずっと眺めていたい♪(ピンボケしてますが・・)
お皿を購入した後は、
裏にある工房を見せてくださる事になり、
ぜひぜひ♪と、
おじゃましちゃいました。
工房の中はこんな感じ。
一番奥でロクロを回している方を発見し、
図々しくもすぐそばまで行って声をかけてみました。
「お店であまりに感動したので、ぜひ見せて下さい♪」
「それはそれは。ではせっかくなので、彫ってみましょうか」
なんてあたたかいお人柄!
またまた感動・涙。
びっくりしたのは、
全く下絵も何もない所に、
直接どんどん彫って行く姿。
「ぼくは7年目なんですけどね、
まだまだなんですよー。
ベテランは、迷いがないんです。
だから勢いがあり、ラインが生きるんです。
彫刻刀は自分が彫りやすい様に、
手作りしてっるんです。」
なーんて、穏やかな口調で、とても丁寧に
色々お話を聞かせてくれるのですが、
手はスルスル~っと動いていて、
ものの数分でステキな唐草模様が完成!
んもぉ、ため息♪
(後で分かったのですが、こちらのステキな方は、
なんと育陶園の7代目さんでした。
「お給料はあんまりもらえないけど、
楽しくて大好きだから、ずっとやっていたいんですよ~」
って笑顔でおっしゃっていたのが印象的な好青年!)
一方、母は目ざとく、試作品の棚を物色?し、笑、
お店には無かった形の器を見つけて・・
「この大きさの器、すごくステキです♪」
すると、
「それは実はまだ店頭には出してないんですが、
もしもお気に召されましたら、出しますよ~」
と、本当にあたたかい方達。
お言葉に甘えて、
もう一度お店に戻り、
まだ未発売の小鉢をわざわざ出していただき、
ホクホク顔でお買い物の母。
工房には栃木から来たという、
20代のお弟子さんもいらっしゃり、
益子焼や笠間焼きの話で盛り上がったりと、
本当に居心地の良いお店でした。
食べ物が映えますね~♪
(この食べ物も沖縄名物。詳しくは続編で)
最高の「やちむん・お買い物」が出来ました。
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番外編
以前沖縄に来た時、
帰りの飛行機の時間まであと2時間、という時に
偶然見つけた、国際通り「牧志駅」から数分の場所にある
「高久民藝店」。
やちむん、琉球ガラスをはじめ、様々な民芸品を集めた
セレクトショップ。
読谷の「やちむんの里」や、那覇の「やちむん通り」をゆっくり
見て回れない旅程の方でも、
ここに来れば大丈夫。
センスの良い店主さんが、
それらの窯元から良いものだけを選んで来ているので、
いわゆる「おみあげやさん」にあるような大量生産品とは違って、
作り手の気持ちが伝わる器にめぐり会う事ができます。
前回、入ってすぐに、ここは宝があるっ!
って直感で確信したものの、
ゆっくり見る時間が無く、
大皿一枚のみ急いで買って、
泣く泣くお店を後にした思い出が。
そこで今回は、しっかり旅程に組んで再訪。
土っぽさが残る、いかにも沖縄のやちむん!
といった佇まいの小皿に出会いました。
お会計の際に、このお皿の作家さんのお名前を聞き、
前回買った大皿の作家さんと同じであることが判明。
またまた、感動。
ほっこりするな~♪
つづく
by satomi|2012-08-29 09:09
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