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[ゆたりやの亭主] 記事数:256

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愛情一本(18)

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     1978年 FERNANDES(国産)
     FTE-70 VBKS Telecaster(ピックアップ・ペグ交換)



     高校を卒業した僕は、浪人生活を迎えることになる。
     浪人生活といえば聞こえは良いが、
     日々、浮世離れした暮らしであった。
     毎日顔を合わせない日の無かったバンドのメンバーも
     東京や大阪へ離ればなれになり、
     ライブの直前に集まるといった状況。
     それでも年に数回おこなわれたバンド(琵琶法師)の
     ライブはいつも盛況だった。
     そして僕はというと月に一度あるつなぎのソロライブの他には
     何もしないプータレの日々が続いた。

     夜中は創作活動(作詞作曲)に没頭し、
     昼間は行きつけのコーヒー専門店やジャズ喫茶へ出かけ、
     一杯のコーヒーで3時間は居座る。
     読書したり、作詞の続きを考え、もの思いにふける。
     ある時は、相棒と一升瓶持参で
     ひがな一日、釣れそうにない釣りをしながら
     お天道様の下で酔っぱらい。
     日雇いアルバイトでお金が入れば朝まで酒を浴びる・・・。



     そんな日々がどのくらい続いただろうか、
     ある日、怠惰な生活を続けている僕を気遣ってか、
     知人からレコード店でアルバイトをしないかと誘われる。
     レコード?・・・音楽がたくさん聴くことができるそ!
     どうせフラフラしてるし、お金も必要だし・・・。
     そんな軽い気持ちで、レコード店の店員を始めることになった。

     僕はコンサートのアルバイトしか経験がなかったので、
     初めての小売業は、失敗も苦労も多かった・・・。
     しかし、次第に仕事をこなし存在が認められると、
     酒好きだった店長や先輩方との宴に誘われたり、
     仕事の楽しさを理解できるようになっていった。
     今でも思い出すのは・・・。
     朝まで呑み明かした時の店長の口癖
     「テラシマ〜ッ!明日は這ってれも〜来いよ〜っ。」
     「遅刻したらしょうちしねーぞ!」
     二日酔いで、なんとか出勤したが、
     酒臭くて店には出るなと言われ、倉庫で半日寝ていた時もあった。
     人情が伝わる優しい時代だった・・・。



     音楽を生業にしようとしていた僕にとって、
     夢を実現するための手段としての「仕事」だったけど・・・。
     音楽活動を続けるのためならどんな仕事でもできると思っていた。

     この頃、18歳だった僕は自力で上京を決意し、
     上京資金を貯める計画を立てる。
     1978年の夏だった・・・。



     その後の話は、いつか機会があればお話するとして、

     今日紹介するフェルナンデスのテレキャスターは、
     その当時貯めたお金で買った70,000円の国産ギター。
     手元にあるエレクトリックギターの中でも最も思い出深いギター。

     当時、高校時代から続いたバンドは年々大所帯になっていた。
     ホーンセクションが3名、ドラム、ベース、キーボードに
     ギター、ヴォーカルの8人編成。
     エレキギターの使用頻度が増えたことや
     好きだったギターリストの影響もあり、
     テレキャスターを購入することにした。



     塗装のヴァイオリン仕上げやルックスも個性的で
     随分お世話になったギターだ。
     しかし、今となってはピックアップに不満があり
     この度、ピックアップを交換することにした。
     フロントにヴィンテージP-90をマウントし、
     リアはディマジオのハンバッカー。
     リアピックアップは、シングルコイルにも切り替えができる。
     これにより、5通りのマイクセッティングを楽しめるようになった。

     ボディーのマホガニー材(単板)とP-90の相性も良く、
     マイルドなクリーン・クランチが実に心地良い・・・。
     ハンバッカーの歪みもブライトでパワフル。
     5通りのマイクセッティングとトーンコントロールで、
     オールマイティなサウンドメイキングを実現できるようになった。
     まったく新しいギターに変身してしまったわけだ。
     初めての大改造だったが、予想通りの結果となり、
     30年前のギターとは思えない音も機能性も大幅にアップできた。
     

     リペアをしていただいた、笠間の「UTSU工房」の宇津さん
     ありがとうございました。

     元の仕様はがFERNANDESの
     懐かしいカタログで見ることができる。
     FERNANDESの1978年カタログ



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» Tags:FERNANDES, Electoric, 1978年, Telecaster, FTM-70,

Trackback(0) Comments(2) by Yasumine|2008-11-24 12:12

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