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[ゆたりやの亭主] 記事数:256

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間引きへの疑問。

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昨年秋からはじめた市民農園で収穫した大根が
とても瑞々しくて美味しかった。
若干小さかったが、初めて育て収穫した大根だけに、
自画自賛したくなるほどの出来だった・・・。
 
そして、大根を育てながら
畑はいろいろなことを想像させてくれる。

大根の種の発芽率は
100%といっても過言ではないくらい
3粒植えれば、3つの芽が育つ・・・。
 
 

image
 
 
僕は教えらた通りに畝にマルチを張り、
40〜50cm間隔で穴を空け
ひとつの穴に3粒の種を植えた。
すべてが小さな芽を出し元気に育って行った。
 
しかし、その中で一番元気に成長しそうな株を残し、
間引きしなければならないという・・・。
理由は、栄養が分散してしまい、立派な大根が育たないためだ。
 
本当にそうなのだろうか・・・??
一所懸命に育とうとしている元気な大根を抜くことに
いささか抵抗を感じた・・・可哀想に思った。
 
 
そして、まず疑ってみることにした。
比較実験を試みる・・・
 
 
image
 
 
大根の若葉を2本間引きして
1本のみで育てた場合と
1本間引きして2本一緒に育てた場合とで、
どれほどの違いがあるのか比較する・・・。
 
結果は、1本のみでも2本一緒でも
大きさ、味覚ともに、品質の違いを感じることはなかった。
写真の大根が実験結果で、素人目には違いが判らない。
 
勿論、小ぶりな大根だったので、
消費者の目、あるいは小売店の目でみれば、
規格外商品なのかもしれない・・・。
規格外(出来が悪い)だから必要ない!
・・・とても冷酷な話しではないか。
 
 
実は間引きという言葉はとても怖い。
昔から日常的に間引きは行われ、
強者だけが生き残るという行為が繰り返されてきた。
人間の欲望と利己のもとで・・・弱者は犠牲になる。
 
しかし、私的な農園の中では、
ひとつだけ大きく育つために皆が犠牲になるより
小さくとも皆が美味しく育つことができる。
そのルールを決めるのは、それぞれの畑の主だ・・・。
 
世界で一番大きくて美味しい大根をつくる!
そんな野望を抱いた畑は、間引きの対象となる大根が増える。
最高級大根の犠牲になるわけだ・・・。
そして、因果なものだが
間引かれた発芽大根は栄養価も高く格別だ。
畑の主だけが味わえる最高に贅沢な食材となる・・・。
 
 
image
 
 
そんなことを考えながら農園はいろいろなことを
想像させてくれる・・・。
 
写真の煮物は妻がつくってくれた。
大根は僕が干した・・・。
大根を切り干しにして保存したら、
甘みが増して、さらに美味しくなった。
 
 
今年もまた、あまり間引きしない大根をつくろうと思った・・・。
 

» Tags:大根, 農園, , 間引き, 市民農園, 煮物, 切り干し,

Trackback(0) Comments(2) by Yasumine|2015-01-27 15:03

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