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[ゆたりやの亭主] 記事数:256

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捨てないで食財!

     先日、妻が農家からポリ袋一杯の人参をいただいてきた。
     裏山に捨てられてしまう、甘くて立派な人参たち。

     今夜のメニュは、鶏と豚挽肉にえのき和えに人参スープ。
     デザートは人参ジャムのヨーグルト。
     味の方は、超一流のフレンチ・レストランを超えたかな・・・?
     一緒に食した時の広告社スタッフの皆さんからも
     「美味しい!」のひと声を聞くことができた。
     「・・・ご馳走様でした。」



     この人参たち、規格外商品ということで売り物にならないのだ。
     カタチが悪い、少し割れている、少し傷がある、
     大きすぎる、小さすぎる、などなど・・・。
     しかし、味や品質にまったく問題はない。
     まことにモッタイナイ話しである。
     最近、規格外商品を販売するスーパーもあるようだが、
     捨てられてしまう農産物が流通することができたら
     日本の自給率はもう少しアップすることだろう。

     しかし、生産過多になれば市場価格にも影響してしまい、
     農家の収益を圧迫することになるわけだ。
     これらを利用する方法はまだまだあるのではないだろうか・・・。

     人間にとって一番大切な食について
     いろいろと空想している・・・。
     しかしながら、現実と理想とのギャップを埋める事は
     なかなか困難なことだ。



     食のことを本質から考えさせられる素敵な本がある。
     「辰巳芳子 食の位置づけ」。

     装丁がシンプルで素敵だなあと思い手に取ってみると、
     白い質感のある紙に、水色の金平糖が北斗七星のかたちに並んでいて、
     人の心を動かす豊かな余白のある装丁だ。

     表紙を開くと、カバーデザインの説明がちゃんと明記してある。

    >北斗七星を金平糖で表現しました。
    >北斗七星は、家族や人々の繁栄を願い、
    >古来より揺光という、時を測るエレメントです。
    >大きな「ひしゃく」で、いのちを、
    >社会を、暮らしを汲み上げる器を表しています。
    >金平糖は、時をかけて作られた
    >結晶が、かわいく、愛おしく、
    >暮らしのほろ甘い「かたち」を感じさせてくれます。

     ◎アートディレクション/高岡一弥 ◎デザイン/伊藤修一



     辰巳芳子先生は冒頭で食すことへの真意に迫っている。

    >食すことは、いのちへの敬畏。
    >食べものを用意するとは、いのちへの祝福。

    >人という分際にありながら、いのちにかかわる、
    >食べ心地を自由になしうるとは、
    >思い仰げば、身にあまる光栄。

    >なぜなのか。

    >それは、生命の仕組み、はかりしれぬ御業(みわざ)に
    >参与させていただくから。

     先生は食といのちの循環について真剣に向きあっている方。
     「人はなぜ、食べなければならないか」という
     あたりまえ過ぎて、考えたこともないテーマから始まり、
     その土地の風土、季節の移り変わるリズムと、
     人間の体の代謝生理は密接に関わっていることや、
     旬の味の必然性などをわかりやすく伝えてくれている。

     「行事食から何を汲みとるべきか」や「風土に即して食べる」では、
     食すことへの感謝の気持ちや、地方の風土がつくった
     先人達の知恵を守ることの大切さを知ることができる。
     そして、料理はものの本質と向き合うことだと仰っている。

    >日本人はもともと風土に根ざして、分をわきまえ、慎みのある生活を
    >してきたと思います。主食の米にしても、籾殻から藁まで使い切って
    >いました。藁で縄を綯い、草履を作り、くたくたになった草履さえも
    >堆肥として畑にまいていた。米ぬかはぬか床にしたり、野菜のアクを
    >抜いたり、下ごしらえに使ったり、洗いものに使ったり。すべて無駄
    >なく使い尽くしていました。合理的で、ものの「循環」と「均衡」を
    >大切にする生活態度だったと思います。

     捨てられる運命だった人参は、
     まことに美味しくいただくことができた。
     辰巳先生がいう循環と均衡を考えると、
     無駄のない生活が少しずつではあるが理解することができる。
     捨てられる野菜たちの生きる道を真剣に
     模索して行きたいと思っている。

     →辰巳芳子オフィシャルサイト

    ★ポッTポッT☆ぽちっと♪ははーん!ギャほーんボッチっち◎↓



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» Tags:人参, 食財, , , 規格外,

Trackback(0) Comments(7) by Yasumine|2008-11-19 21:09

▽コメント▽
Commented by COACHでし。 11/19 23:59

そうですよねぇ…ホント、モッタイナイお化けが出ても不思議無い(笑)

形が悪いとか、色がちょっととか…今年はリンゴなどが豊作のようですが、
味は全く同じでも、買う側は「みてくれ」で判断してしまう。
ちょっち、残念なことでし。

今日は「民度」ということばに触れました。
『ある地域に住む人々の、生活水準や文化水準の程度。』
高い、低いで表現されます。
>日本人はもともと風土に根ざして、分をわきまえ、慎みのある生活を
>してきたと思います。
この頃の方が「日本人」としての民度が高かった様に思われるのは、
あちきだけ???(笑)

Commented by 夏 11/20 10:58

規格外
で何が悪いっ。本当にそう思います。
サイズも見た目も均一でなきゃなんて、
いつから決まったことなのでしょう。
工業製品ではないのですから、
逆にそれは怖いことでもあります。

野菜を買うときは、スーパーに行ったら
まずは地元野菜売り場に向かいます。
地元を応援したい気持ちはもちろん、
サイズは様々だって味が濃くておいしいんですもの。

長くなりそうなので、このへんでやめておきます(笑)

Commented by COACHでし。 11/20 11:00

ブログ不具合のご指摘ありがとうございました。
やはり、IE系では良くても、SafariやChromeの場合、
不都合がある場合があるのですねぇ…
修正をし、上記ブラウザでの表示を確認しました。
コメント欄も正常に表示されていますので、
ご確認くださいでし。

Commented by yasumine 11/20 14:01

◎COACHさん。
どうもです。
民度というと少々複雑ですが・・・。
分をわきまえ慎ましやかに生きていたのも
小さな国土や風土だからできることを
知恵を絞って守り育んで来たことは事実。
貧しくとも自立していたのだと思います。

コメント見えるようになりましたよ。
ありがとうございます。

Commented by yasumine 11/20 14:12

◎夏さんこんにちは。
>スーパーに行ったら
>まずは地元野菜売り場に向かいます。
>地元を応援したい気持ちはもちろん・・・

素晴らしい!地産地消は新鮮ですよね。
1300年前に書かれた常陸國風土記にも
茨城の肥沃な大地と豊かな海の幸のことが
記されているんです。
地元食材はそこに住む楽しみのひとつです。

Commented by つき 11/20 22:54

yasumineさん、こんばんは。

明日、子供たちの通う小学校は給食費が足りなくなってしまったために、給食センターがお休み。お弁当持ちです。
これだけ畑があるのに、そしてその片隅には規格外の野菜が廃棄。

給食センターはどこかの商社?からしいれているようです。
田舎ってあまりいいところがないけれど、新鮮な野菜が食べられるところがいいとおもっているのです。
もしかしたら農家の方も、捨てるくらいなら子供たちに安く提供したいと思っているかも???
そういう地域のシステムづくりもせずに、予算がない、の一言で片付けてしまう行政のやり方に憤りをおぼえます。

Commented by yasumine 11/21 14:32

つきさん。コメントありあとうございます。
そうそう、学校給食。
義父もいっておりましたが、
給食費未払いや予算不足で、
毎度毎度のダンピング・・・
結果、水準の低い食材を納入
せざるを得ない現状だそうです。
きめ細かな交渉をしている栄養士さんも
いらっしゃるんですけどね・・・
立派な人はそんなに多くない。
やはり、システム化しないといけませんね。
例えば、子供たちで学校で畑をもって
野菜をすこしでも自給することも大切。
特に子供が嫌いな人参とか・・・。
自分でつくって収穫すると食べれるように
なったりするんですよね。
教育の現場から食の大切さをすり込まないと
いけないのかもしれません。
ちなみに、僕は小学校の頃「学園部」で、
学校の花壇に季節の花を植えて
毎日水をまき、育てました。
花を咲かせる喜びや
花の大切さ・・・季節の移ろい
子供ながらに感動が多いものです。


□この記事のリンク元

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