先日息子と凧つくり教室に行って来た。タケヒゴを削るところから教えてもらった。その時息子はタケヒゴで刀と鞘を作って遊んでいた。子供って本来の目的を脱線した事に夢中になる。僕もそうだった。
その刀は凧揚げをしているときに無くしてしまった。凧つくり教室であまった竹を少しもらってきていたので、息子とその時と同じような刀を作った。
刀を作るのに、まず切り出しナイフを研ぐところから始めた。ナイフを研ぐなんて久しぶりだった。中学校の頃までは良くやっていたように思う。カッターナイフを使うようになって、そんな事もしなくなったのだと思う。カッターの出現は革命的だった。切れ味は素晴らしく、刃先を折る事でそれが長く続く。研ぐ必要も無い。それまで使っていた肥後の守より切れ味が良く、折りたたみのホルダー付きかみそりよりも折れづらい。僕もそれ以来、カッターを使っていた。仕事場で悠長に刃物を研いでいる時間は無いから。でもたまの休みにのんびりナイフを研ぐのも悪くない。
久しぶりに研いでみると、これがなかなか難しい。うちには祖父が使っていた砥石が数種類あり、どれを使えばいいのか悩む。とりあえず鎌研ぎに使うのは見た目で分かるのだが、荒目、中目、細目のどれがいいのか・・・。細めで研いでみるが思うように切れない。中目で研ぐとなかなかの切れ味。凧つくりのときに借りたナイフはとてもよく切れた。そこまでは行かないが、そこそこ納得のいくレベルに研げたので、息子の注文通り、竹を削る。
途中から息子にも削らせてみた。親譲りなのかスポーツは苦手なのだが、こういう事は得意みたいだ。後はセロテープでグルグル巻き。完成した刀を得意げに妻に見せに行った。
昨今未成年による犯罪の増加で、子供に刃物を持たせる事をよくない事、とする風潮がある。軽々に言える問題ではないのだが、子供に刃物の使い方を教える事は必要なんじゃないかと思う。刃物が悪いんじゃなくて使い方が問題なのだ。大人がそれを教えなくては子供が間違った使い方をするのも仕方ないのでは、と思うのだ。
切れない刃物はとても危ない。力を入れないと切れないものだから、刃先が切りたい物から外れると力いっぱい他のものを切り付けてしまう。良く切れる刃物は力を入れなくても切れるのだ。
切れる刃物は気持ちが良い。それで木を削るのは最高の感触だ。
鉛筆が削りたくなった。
中学校の頃、鉛筆よりシャープペンシルが主流になった。僕もシャーペンを使っていた。でも美術の時間にデッサンで使う鉛筆を削っていたら、その感触が気持ち良く、それ以来鉛筆を使うようになった。短大を卒業するまで鉛筆を削って使った。就職してからは電動鉛筆削り器を使うようになったが・・・。
うまく鉛筆が削れるとそれだけで気持ち良い。さて、何を書こうか。
Trackback(0) Comments(2) by マー坊|2009-11-03 22:10
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