僕は仕事部屋でひとり・・・
つい最近まで、僕の隣には
アルバイトの大学生が座っていた。
若い人と話しをするのは楽しい。
写真のこと、授業のこと、音楽の話しや恋愛の話しや
会話は尽きることなく続く・・・。
あまり無駄話ばかりしていたからか・・・
インターンの期間が修了し、部屋が空いたからか・・・
彼は、最新MAC完備のインターン専用の部屋に移動した。
少し前に、ペーパーゆたりが完成した。
インターン期間中にすべてを完成することはできなかった。
しかし、学生たちは授業の枠をこえてこの冊子をつくった。
ゆたり側の要望や制作面でのアドバイスを理解しながら・・・。
そして、アルバイトの彼は言うのだ。
「これで終ったのではなく、これが始まりのように思える・・・」と。
一所懸命にものづくりに向かう姿を見ていると
日々、いろいろなことを吸収し、成長する純粋で貪欲な精神を感じる。
満ち足りた時間を味わい、大きな自信につながったことだろう。
机を並べていた頃、
彼にこんなことを聞いたことがある。
>僕たちは生まれてから成人するまでに
>無かった「モノ」がいろいろ完成して感動した。
>電話やカラーTVやPCやケータイ・・・など・・・。
>生まれた時からほとんどのモノが揃っていた世代にとって
>新しく完成した「モノ」って何かな?
彼は即答した。
「タッチパネルですかね」
逆にいらないモノはなんだろうね?
「TVは見ないです・・・」きっぱりと彼は言った。
TV世代にとては衝撃の言葉だったが
僕自身、確かにTVは観なくなっていることは事実だ。
彼はこんな事も言う
「紙は、みんな好きだと思います・・・」と言う。
そして、アナログカメラや活版印刷などの古いモノに興味津々だ。
画一化されたモノよりもどこか人間的な偶然性や
シンプルなモノづくりの「しくみ」が、
「リアル」なのかもしれない。
もちろん、僕もそう感じてる・・・。
53歳にして大学生と机を並べ、
話しが尽きないというのも不思議な感覚だが、
常に刺激し合えることがいい。
新しいアプリを教えてもらったり、
彼が知らなかったSNSのやり方を教えてあげたり。
アナログ時代のデザイン現場の話しで盛り上がったり。
会社に新しい人材が加わることは楽しい
彼のように気遣いなく、話しができるのも珍しいが。
僕も息子がいたら
同じような話ができたのかな・・・
そんな親子だったら楽しいだろうな。
でも、教えるつもりが、教わることの方が
多かったのように思える・・・。
そう・・・いろいろと刺激になった・・・。
» Tags:ペーパーゆたり, インターン, 大学生, 息子, 会話, 刺激,
Trackback(0) Comments(2) by Yasumine|2013-09-10 12:12
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