現在、「ゆたり」には、制作運営に関わるスタッフが
群馬、栃木、茨城の北関東エリアに18名存在します。
最近では、face bookの非公開サイトで編集企画の議論が
活発に行われるようになりました。
あまり、表にでることがない「ゆたり」制作の裏舞台で
皆さんがどのような議論しているのか・・・
この度、2011年9月9日(金)〜9月11日(日)の
8名のやりとりを掲載することに同意いただきました。
議論のきっかけは
Kさんの「都道府県ランキング」で茨城がまた最下位
という記事から始まりました・・・。
☆Kさん/茨城(9月9日金曜日18:51)
残念ながら茨城県は今年も最下位です。栃木県42位、群馬県44位。これはそれぞれの県の問題だけではないのかもしれません。頑張らないといけませんね。都道府県ランキングと、郷土愛ランキングはある意味呼応しているかもしれませんね。
→こちらが「郷土愛ランキング」
☆寺島靖峰/茨城(9月9日金曜日18:59)
その通りですね。3年連続・・・47位。少し前の幸せの指標は国民総生産(GNP)だったけど、最近は国民総幸福量(GNH)みたいなものがその国の魅力になってきている。国民総ゆたり度(GPY)みたいのになると茨城県も上位に入るかもしれません!
☆Mさん/茨城 (9月9日金曜日19:17 )
う〜む・・・人間性?都心への距離?毎年理由がわかりません。ゆたり度!いい指標ですね。「ゆたり」が担っていかないと!(笑)
☆Kさん/茨城 (9月9日金曜日19:39)
北関東3県が交流を深めて、お互いの良いところを引き出し合うのがこの地域には必要なのだと思います。東北なんかは、仙台が起点となって、東北4県のイメージづくりができているし、四国もそうですね。「ゆたり」で北関東をつないでいきたい!その一心です。
☆Yさん/茨城 (9月9日金曜日19:46)
どんなに出来の悪い子でも親が「カワイイカワイイ」と言っている子は周囲からも大切にされます。茨城県の魅力度の低さには、郷土愛の低さがかなり足を引っ張ってると踏んでます。
それから、本当はかわいくてしょうがないのに、謙遜のつもりで「うちの子はバカだから」なんて言うと、やはり周囲もそういう認識になります。茨城県民は意識して良いところは良いと、威張ることなく、でも謙遜せずに、言わなくちゃダメだと思うのですが。
☆Kさん/茨城 (9月9日金曜日20:57)
郷土愛があっても伝わらないんじゃ仕方ないですよね。そのあたりの伝え方はまさに僕たちの仕事でもあります。がんばりましょう!
☆Yさん/茨城(9月9日金曜日22:05 )
ですね。
☆Nさん/東京 (9月10日土曜日10:53)
はずかしがりや県民だから?あまのじゃく県民つうか?茨城人はどうせなんたらだから・・・とか、わざとふざけてみたいなとこあるね。ヤンキー比率も高いし(笑)
でも、昨日ニュースの、大洗漁協が津波で流された宮古(?)のブイを集めてはるばる届けて手渡して魚師同士の絆が深まって・・・(泣)
こんなことできる人たちなんだし。(泣)
☆Oさん/群馬 (9月10日土曜日13:25)
最近、わたしもつい群馬は地味で・・・と、他県の方に話してしまいました・・・。Yさんのおっしゃるように謙遜ばかりしていては、いつまでたっても印象を変えられないですよね。反省です。自分自身がもっとアピール上手にならなくては。
☆寺島靖峰/茨城(9月10日土曜日15:05)
先日「いま、地方で生きるということ」を読んで共感した話しです・・・。秋田のココラボラトリー代表の笹尾さんは、自分の街にいかに誇りを持つかと考えるようになるまでは、秋田が嫌で出て行ったそうです。京都の美大へ行き同級生が「山形が好きで離れるのが辛かった」とか、「京都には場所に力がある」とか、自分では考えてもいなかったことでハッとさせられたといいます。そして、「いまの社会はすごく均一化している」という話しに出会い、東北でも九州でもどこにでも同じような店が並んで、場所が均一化していることに気づかされたそうです・・・。そう、何もなくてつまらないんじゃなくて、同じようになろうとしていたところがつまらなかった・・・。まさに、僕も茨城は何もなくてつまらないと東京に出た人間だから凄くわかりやすかったです。水戸に帰って来たときは、既にいろいろなチェーン店が軒を並べ出しはじめ、ロードサイドはどこの街も同じになっていった。そして、ふるさとに戻りたくても戻ることが困難な「都市集中型で専門性の高い雇用」という現実も、北関東エリアの誇りの喪失につながっているようにも思えるのです。東北の漁師達が自分達の海に誇りを持つように、その土地の風土のもつ力や地場産業やそこで生きるための仕事の創出こそ、ゆたりが目指す自立した賢い暮らしなのだと思います。笹尾さんが秋田に戻ってからの話しで、近所のおじさんに笹尾さんのお爺さんが主宰していた「百杯会」という楽しい会があったことを知り、それを復活させることになる。100種類のお猪口を一人ひとりが全部呑みながらいろいろな議論を交わす呑み会で、二晩もやることもあったそうです。でも、べろべろに酔うのではなく、休憩しながら議論をする・・・。笹尾さんのお爺さんもずっと昔に同じように生まれ育ったふるさとを愛し「誇りを共有」していたかったんでしょうね。酒こそないけど、ゆたりも茨城、栃木、群馬と同じ北関東というエリアで誇りを共有(シェア)できるよう、ゆっくりと広がりを実現したいものです。
☆Nさん/東京 (9月10日土曜日15:24)
寺島さん、その文章そっくりゆたりの目立つところに掲載して欲しい・・・(涙)自分もその一人だけど、雇用があれば帰りたい人はいっぱいいるんだよねぇ。
☆Oさん/群馬(9月10日土曜日15:46)
寺島さんの文章を読んで、わたしは他県から群馬に移ってきたこともあり、アピールできないのは自分自身にこの県に対する誇りといえるものが無いからだなあと感じました。つい都会の価値観に負けてしまいます・・・。
わたしにとっては、ゆたりのお仕事と群馬を知ることがちょうど両輪になっています。いまはまだまだよそ者目線ですが、わたしの群馬度がアップすることが、だれかの発見につながってくれたらいいなと思ったりしています。
☆Nさん/東京 (9月10日土曜日15:55)
そうそう、他県の人のほうがいいとこ見えるんだよね。長野出身の嫁の一家4人のコメントはそろって「茨城はまったいら(平地)でスゲーっ」て感動してた。こんなにたいらな所は北海道以外見た事ないって・・・。
しかし、栃木、群馬、埼玉、茨城の関東4県がワースト6位内って笑っちゃいますね。まぁ想定内でもあるのだけど・・・ブランド力アップ関東連合「ゆたり」でいくど。
あれこの4県みんな隣同士じゃん!
じゃ「北関東連合」だ。
☆寺島靖峰/茨城(9月10日土曜日16:02)
Oさん。僕は茨城日立市生まれですが、もの心ついた時は仙台で暮らしていました。小学校の時には噂の転校生でよそ者扱いです。両親共に東京と北海道でよそ者、親戚(血縁)はひとりもいません。でも、一番長い時間を過ごし、少なからず知り合いも多く、自分で建てたお墓もあります・・・。ふるさととよべるところはやはり茨城なのです。東京から帰って来た時、デザイナーとして、いろいろ見てきたこと感じて来た思いを表現したいと思いました。でも、表面的に装っても意味のない事に気がついたのです。そうしたら地方の良さも悪さも見えてきた。歳をとったということかもしれませんけどね(笑)
Nさん。まったいらだよね!・・・ゆたりは、埼玉抜きの3県連合です。それにしても、このランキングで闘っても意味ないと思うのです(笑)。こんなの毎年調査するのも意味あるのかと思うけど・・・。
Oさん/群馬 (9月10日土曜日17:00)
ふるさと。いい響きですね。とても個人的な記憶がベースになっているのに、なぜか感情を共有できる言葉ですよね。わたしは父が転勤族でしたので、ふるさとにも憧れがあります。ゆたりでも「ふるさと」のキーワードでなにか伝えられたらいいですね。
☆Nさん/東京 (9月10日土曜日17:17)
あはは・・・Oさん、昔この地域にあった族のパロデイでした。すみません。
茨城の最下位を誇るべきか、恥じるべきかなんらかの気付きがあるし。沖縄人の郷土愛がものすごいのも事実。
動物占いとかとレベルは一緒で意味はないですけど、エンタメとしては面白いかな。県民いろいろランキングは実際ボクもipadアプリで探してました(iphone版は出てますね)。
寺島さんも転校生でしたか。
ボクは谷田部(現つくば市)の150年続く農家の生まれなのですが、親父が引越し大好きで県内を6回も意味もなく移動させられました。同じ県内でも転校生はよそもの扱い。水戸の小学校に転向してきた時は、身元を明かさなかったのでトーキョー者とのうわさがたち一目置かれたのですが、すぐにバレて「こいつほんとはいなかっぺ!」といじめられましたよ。
それぞれ短い間しか住んでないので、どこが故郷なのかわからなくなって東京へ出たのだけど、そこでも満足出来ず長いこと世界をうろうろしてしまい、アイデンテティはますますわけがわからなくなってしまった。寺島さんはその時期に水戸に戻ったのでしょうね。よい決断ですよ。
ボクが茨城の良さに気がついて誇れるようになったのはオヤジになってからです。
18才のときに東京人になりきろうなんてスケベ心で来たもんだから、茨城出身ってのがはずかしくてはずかしくて女の子にはとても言えなかったんです。身元不明のミステリアスな人ってことにしてた。
まるで反抗期に親が嫌いになるみたいなもんですかね。今では、きちんと正確な茨城弁を学んでおけばよかったなとつくづく思います。東京には30年程住んでますので、東京も茨城もどっちも「ふるさと」ですかね。
☆Mさん/栃木 (9月10日土曜日22:11 )
私の夫は愛媛出身。海も山もちょっと走れば、すぐそこにあるといった感じなのです。結婚して、東京から栃木(北関東)へ越してきて、第一印象は「どこまでも平たい」でした(笑)。
生まれ育った街のよさに気づく時は、人それぞれなんでしょうけど、「やっぱり自分の古里はここなんだ」って思えるようになるには何かのきっかけが必要なんでしょうね。
実は私、ここを離れたくなくて夫を千葉に単身赴任させた(会社を辞めるまで)鬼嫁なので(笑)
☆Sさん/茨城(9月10日土曜日23:29)
昨夜はあわただしく、ランキングのことがのっていると思いながら通り過ぎ、あらためて見ると、こんなにも掘り下げたコメントが続いている。僕は、大方においてランキングというやつが大嫌いだ。というわけでこの都道府県ランキングも大嫌いだ。
美術とか教育とかのフィールドにおいてきて、似たような、気持ちを数値化するようなことに出くわし、いつも、なんだか悲しい思い、切ない思いをしていた。
みんながコメントを続けてくれながら、ここでは、「その茨城の言い尽くせぬもの」をさまざまに言い表そうとしてくれている。
陶芸家で河合寛二郎(京都)という人がいて「言い尽くせぬものの中に居る」という言葉がある。自らの陶芸、芸術に対する表現だが、これほどの達人と呼ばれる人が、常にその[惑い]の中に自らの表現をおいていた。僕の一番好きな言葉だ。
「ふるさと」というのも、また「言い尽くせぬもの」なのであろう。
数々の評価、歴史の中で評価を得た茶碗がある。この価値は大事だ。学ぶことも多い。
一方、なんでもないのに、ただ昔からかたわらにあるから、[良さ]を感じ[愛せる]モノがある。僕自身は両者を同等の価値観の中でみたい。美術館のモネも、こどもたちが勢いで描いた絵も同等に見ようとしたように。
ランキングという言葉の中で、茨城は、恐らく、変わらずに、地域ブランドとして認められることはないだろうと思う。それぞれのふるさとの真髄の示し方は、ランキングではないはずだ。みなさんのコメントを読みながら僕はあらためてそう思った。
僕は茨城で生まれ、茨城に育ち(まぁ途中ふらふらしていたけれど)、茨城に居る。
だから、茨城の[言い尽くせぬもの]を言い表していきたいと思うよ。
*みなさんのコメント、ぜーんぶ、心にしみました。おいしいがんもどき食べたみたいな気分です。
☆Iさん/栃木 (9月10日土曜日23:57)
私も皆さんのコメント、興味深〜く読ませていただきました。正直私には故郷はありませんが、やっぱりイメージというか自分の考えとぴったりくるものがあるなと再確認。東京に近い関東ゆえのある意味コンプレックスのようなものが、この3県には強くあるんでしょうかね。特に若いうちに。
益子は非常によその者が多いので、「益子が好きだからここにいる」という人は多いですが、もともと地元の人で、いわゆる一般の方は「なんでそんなに益子??」と理解に苦しむ部分もあるそうです。そして「益子」という町をより強く意識していて「栃木県」であることが希薄。宇都宮よりもむしろ笠間の方が身近・・・みたいな。でも、やはりこちらに来てから東京っていろいろあるようでそのほとんどははりぼてだなと思ったこと。いいものがいっぱい、いい環境がこんなにも残っているのだからそれを生かせばいいのにって単純に思いました。寺島さんのおっしゃる通り、街道沿いに同じような箱建ててたって町が良くなるわけじゃないよって思います。売ってるものも景観も本当に均一化されます。そうじゃない町のあり方を、やり方を栃木の端っこの町で考え、取り組めることはやっていきたいと最近ますます強く思います。
☆Mさん/栃木 (9月11日日曜日 0:13)
Iさん、東京の友人が同じことを言ってました。都会はつくり物ばかりで、地方には勝てない。
そのままにあるものをそのままに伝えていくということ。嘘がない街には、魅力があると。
栃木でも、日光・益子・那須に住む人の「栃木」への思いと私のように宇都宮に住む人の「栃木」の思いはやはりちがうところもあると思います。
でも、同じ「栃木」。同じ「日本」。
「誇りをもつ」という意識にかわりはないと思うのです。
って、想いのままにかいたら支離滅裂な文章に・・・。なんだか、書かずにいられなくなりました。
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皆さんは、ふるさとへの想い、郷土愛、地方のこれから
について、どのようにお考えになったでしょうか?
グローバルという言葉に翻弄されてきたこの国も世界も
地方や家族を置き去りにして来たようにも思えます。
最近「内向き」という言葉を耳にすることが多いですが
僕は思うのです・・・。内のこともちゃんとできないで
外面ばかり気にしている日本人にはなりたくない。
地方が自立できなければ、この国の未来はないと思う。
でも、内を向くということは後戻りすることではなく
いたって前向きなことなのだと・・・。
家族を愛する、地域を愛することから
すべての循環は始まるのだから・・・。
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最後に、活発なコメントをあげていただいた
8名のゆたり制作スタッフの素敵な議論と
ブログ掲載に快く同意していただき感謝申しあげます。
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» Tags:ゆたり談笑, ゆたりFB, 非公開, 制作スタッフ, FaceBook,
Trackback(0) Comments(16) by Yasumine|2011-09-14 18:06
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