茨城県立歴史館で開催されている
特別展「妖怪見聞」へ行ってきました。
もののけ、あやかし、幽霊、異形・・・
いろいろな呼び方をされている妖怪の姿や
人間との関わりをとてもわかり易く
展示されていました・・・。
自然現象を神格化したり
自然と密接に暮らす日本人にとって
「妖怪」を生み出すことは
いたって自然なことだったのだと
あらためて納得いたしました・・・。
↑エントランスに展示されるキャラクターは、
京都市清浄華院が所蔵する
「泣不動縁起絵巻(狩野永納筆)」に
描かれている妖怪の模型。
清浄華院のホームページ
ある時は恐怖心や不安を煽り
ある時は忌避するために祀ったり
ある時は信仰の対象だったり・・・。
妖怪は自然災害や人知を超えた
恐怖に対する原因や対処方として
日本人らしい「共存」というカタチで
語り継がれて来たのですね。
また、暮らしの中で使われるさまざまな
道具や器物にも魂が宿り妖怪化することや、
社会や人間関係のしがらみなどから、
恨み・ねたみに関わる妖怪が繁殖することなど、
妖怪は人間の欲望を抑制するための
一翼を担っていたのかもしれません・・・。
最近、実写ドラマ化された「妖怪人間ベム」。
「はやく人間になりたい」という台詞で有名な
1968年に放映されていたアニメ番組です。
不気味で重苦しい物語には、
およそ子供番組とは思えないほど
リアルな社会風刺があしました・・・。
子供ながらに人間の愚かさ、醜さを知り、
それでも「人間になりたい」と思う妖怪たちの
ピュアで正義に満ちた悲劇の物語でした。
あれから40年。
彼らはいまだに人間になれなくて
妖怪の姿で彷徨い続けていました。
それでも、彼らはまた・・・
「人間になりたい」と言っています。
そして、人間もまた・・・
妖怪を求めているのかもしれませんね。
↑懐かしいオープニング映像(1968年)。
ちなみに、今回のドラマの中で女子高生演じる石橋杏奈が
ヘッドフォン聴きながら歌っていた曲は、
1970年初めに活躍した幻のロックバンド、
村八分の「どうしようかな」。
しかも、初期のバーション!・・・???。
» Tags:妖怪, 妖怪人間ベム, 茨城県立歴史館, イベント, アニメ, ドラマ化, もののけ,
Trackback(0) Comments(6) by Yasumine|2011-11-07 18:06
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