また来れるとは
思っていませんでした・・・。
楽屋でしばし出番を待つ・・・。
今日はバンドのみんなのおかげで
毎年恒例になった夏の横浜ライブに
3曲のみですが・・・ゲスト出演するのです。
そのうち2曲が新曲。
ヴォーカルのSさんと2人だけの演奏。
ほぼ、ギター1本なので
緊張感は5倍増しです。
久々の小さなライブハウスは超満員。
既に10曲ほどのオリジナル曲が披露され、
いよいよ出番です・・・。
お客さんもほろ酔い気分で、
ステージ上は熱気に溢れていました。
簡単に紹介があり、
用意された椅子に座りました。
無言のまま演奏の始まりです。
指先と耳で身体で音とリズムを感じながら・・・。
エキゾチックにアレンジした1曲目がスタートし、
ミディアムテンポのリズムににあわせ
手拍子をいただきました・・・。
歓迎ムードを感じましたが、実際は無我夢中です。
2曲目は静かなバラードをギター1本で伴奏・・・
指の震えが止まらず、かなり硬い演奏になりました。
思わず「凄い緊張してまーす!」と叫んでしまいました。
一度、叫ぶと気持ちは楽になりました。
3曲目は昔からのレパートリーをバンド全員で演ったので
さすがに、厚みのある音圧を体感でき楽しくできました。
久々に夢のような幻のようなステージ体験でした。
演奏が終ると、ひとりの女性が
花束を手にステージの前にあらわれました。
その女性の瞳からは大粒の涙が溢れていました・・・。
>復帰おめでとう!私も同じ病の予備軍なの・・・
>本当に元気になってよかった・・・
僕は花束を受け取りながら
胸が熱くなり身体が小刻みにふるえるのを
抑えることがきませんでした。
これまでの緊張の糸が切れたかのように
後から後から涙が溢れるのでした。
本当にボロボロのままでしたが、
来てくれた皆さんに復帰までの経緯を
簡単に説明するのでした・・・。
5年前までこのバンドで演奏していたこと。
5年前のライブの時には左手首に激痛があり
サポーターを撒いて演奏していたこと。
その後、1年半以上、左右に五十肩の激痛が続き
眠れぬ日々を過ごしていたこと。
その間、腎結石で救急搬送され・・・
ある時は、心臓カテーテルで緊急入院し・・・
ある時は、網膜剥離裂肛で左目のレーザー手術をし・・・
そして、遂に全身が動けなくなったこと。
2011年「膠原病(関節リウマチ)」と診断され
2年以上に及ぶ投薬の結果、数値的寛解となり
現在、経過観察中であること・・・。
久しぶりに出番を待つことの緊張感を味わい。
何より、こうして5年間も待っていてくれた
バンドがあることの嬉しさや、
復帰を歓迎してくれる方々への感謝の
気持ちを伝えました・・・。
バンドへの復帰を後押ししてくれたSさん。
わざわざ水戸まで何度も足を運んでくれて
本当にありがとうございました・・・。
おかげで僕は5年ぶりにステージに立つことができました。
この病気になって指が曲がらなくなった時・・・
もう二度とギターは弾けなくなるかもしれないと
そう思っていました。
全身の関節が無くなるというこの病気は、
現在も完治することは少ないと言われています。
再発の可能性が消えたわけではありません・・・。
いまは、また、ステージでギターが弾けたこと、
「寛解」という大きな一歩を踏み出せたことを
心の中で噛み締めているところです・・・。
この5年間は、身体が言うことを聞かない日や、
薬の副作用でどうしようもない日が続きました。
でも、どんな時も傍にいて励ましてくれた妻や
支えてくれた仲間には随分助けられました・・・。
精神的にも体力的にもまだまだ本調子とは言えませんが、
次は、『完治』を目指して頑張ります。
2013.07.06
YOKOHAMA LIVE
» Tags:寛解, 関節リウマチ, 膠原病, 横浜, ライブ, ギター, 演奏, 友, 仲間, 妻, バンド,
Trackback(0) Comments(14) by Yasumine|2013-07-10 16:04
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