探検秘話「極北小人島綺談」(小説)
探偵クラブ3・4月合併號怪奇浪漫小説揃ひ 第2巻第3號(雑誌)
寺島柾史 著
共榮社 発行
昭和26年4月1日(1951)初版
※写真は昭和26年4月1日初版/¥95(定価)
●購入先/奥乃庫(東京都) 代金¥1,500(送料・税込)
●A5判・並製本(表紙カラー)・本文254頁(183〜194頁が寺島柾史作)
●小出剛郎による挿絵(3点)
所蔵確認/なし(稀少)
本誌は、昭和25年(1950)共榮社から「オール読切」の別冊として創刊した。昭和26年(1951)「怪奇探偵クラブ」から「探偵クラブ」に改題。さらに、昭和27年(1952)から「探偵倶楽部」となる。この頃人気の探偵雑誌、「探偵実話(世界社)」「宝石(岩谷書店)」と並んで覇を競った。本誌には、江戸川乱歩や大下宇陀児、山田風太郎、水谷準などの作品も掲載されている。柾史の「極北小人島綺談」は探検秘話である。小人の年齢で大人に成熟するというエスキモーが住む極北の島が舞台で、その島に隠れ住む医者が凍傷で切断した小人の足に、獣の足を移植するといった物語である。昭和22年(1947)は、日本探偵作家クラブが設立され、初代会長に江戸川乱歩が就任された。また、昭和23年(1948)には、横溝正史の「本陣殺人事件」が第一回探偵作家クラブ賞を受賞するなど、新しいスタイルの本格探偵小説が隆盛に向かう時代でもあった。
Trackback(0) Comments(0) by Yasumine|2009-07-26 20:08
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