ご利用規約プライバシーポリシー運営会社お問い合わせサイトマップRSS

[ゆたりやの亭主] 記事数:256

< 次の記事 | 前の記事 >

哀戀實話「ピリカメノコの戀」(小説)

このエントリーをはてなブックマークに追加

哀戀實話「ピリカメノコの戀」(小説)
實話と小説 第2巻第10號(雑誌)
寺島柾史 著

實話と小説社 発行
昭和24年9月1日(1949)初版

※写真は昭和24年9月1日初版/¥70(定価)
●購入先/落穂舎(東京都練馬区桜台) 代金¥2,800(送料・税込)
●B6判・並製本(表紙カラー/富賀正俊画)・本文201頁(58〜74頁が寺島柾史作)
●石井治による挿絵(3点)

所蔵確認/プランゲコレクション(稀少)



「ピリカメノコの戀」は、北日本社から発行の「片足の花嫁」に掲載された「盲目の美女」とまったく同じものだ。本誌の後記には、『遂に絶對書下しを實行しました。お蔭で本誌の讀者だけは、何處かで見た小説を讀まされることなく……』とある。柾史が書き下ろしと偽り寄稿したのか、後記がデタラメなのか、勝手な想像をするしかない。タイトルの「ピリカメノコ」とは「美女」の意味で、メノコとは漢字で夷女と書くアイヌの言葉らしい。アイヌ民族は江戸時代に松前藩を中心とした支配に遇い、その後、明治政府の同化政策で、固有の慣習・伝統文化は根底的に破壊され、昭和になっても深刻な差別が行われてきた。かつては北海道中心に、樺太・千島列島・東北地方にも居住し、独自の言語と文化をもつ先住民族だったが、それらの支配と差別により人口は激減し日本各地に分散した。この作品も数々の陰惨な差別による悲しい物語だが、柾史は偏見や差別の壁を乗り越えた真の人間愛を描いている。







ご覧いただいたついでにこちらも↑↑↑ポチッと!ありがとうございます。

» Tags:昭和24年, 小説, 實話と小説社, 實話と小説社,

Trackback(0) Comments(2) by Yasumine|2009-04-09 09:09

[ゆたりやの亭主] 記事数:256

< 次の記事 | 前の記事 >

» 最近の記事
» カテゴリ
» 以前の記事
» 最近のコメント


ゆたりブログ



「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)